新潟県新発田市が市役所内に県内初となる「おくやみコーナー」設置へ、新発田市の二階堂馨市長が会見で発表
新潟県新発田市の二階堂馨市長は9日、定例会見を行い、市役所内に県内初となるおくやみコーナーを設置することや、新発田市出身の実業家、大倉喜八郎の別邸の一部「蔵春閣」の移築工事についてなどを発表した。
おくやみコーナーについては、死亡に伴う各種手続きについて、ワンストップで必要書類や窓口などを案内するコーナーを来年2月から試験的に設置する。4月からの本格稼働を予定している。
具体的には、死亡届の提出時に市民生活課で「おくやみコーナー」の案内を渡し、希望する遺族から予約をしてもらう。来庁した遺族に、亡くなった人物の聞き取り調査を実施し、必要な手続きを説明。他課の手続きでも市民生活課で対応できるものは、「おくやみコーナー」で手続きを行い、専門性が必要とされる手続きについては、該当課に案内するという。
人員は2名ほどを配置する予定で、二階堂市長は「ベテランの人がいいので、職員OBを再雇用することも考えている」と話した。
大倉喜八郎の「蔵春閣」の移築復元へ
大倉喜八郎の「蔵春閣」の移築復元については、19日から公益財団法人大倉文化財団の大倉喜彦理事(喜八郎のひ孫)や、大成建設株式会社の山内隆司代表取締役会長、新発田市の二階堂市長などが参加し、新発田市東公園で安全祈願祭を実施する。
二階堂市長は「千葉の船橋市にあった蔵春閣を東京に移築する話が出たが、木造3階建てのため建築基準法のからみでダメになり、出身地ということになった。ぜひ、建物を見るだけでなく、市内外の方に食事やお酒を飲んでもらい、雰囲気を楽しんでもらうような利活用がしたい」と話していた。
一方、倒壊などにより、近隣住民や通行人への被害の危険性が高まっている新発田市三日市地内の空き家を略式代執行で除却するための予算が9月定例会で可決された。解体工事は11月中旬を予定している。空き家特措法に基づく特定空き家等の行政代執行となる。
二階堂市長は「築100年で、20年前から空き家となっていた。行政代執行は県内では累計で12件程度と聞いている」と話していた。