WPPCがクラウドファンディングを使って数時間で目標金額を調達

(WPPCが入居する新潟市バイオリサーチセンター)

クラウドファンディングを使い、わずか数時間で目標金額の100万円を達成―。この〝快挙〟を果たしたのは新潟市秋葉区で木質ペレットの製造などを手掛けるWPPC(佐藤靖也代表取締役、0250・47・3580)のアウトドア用グリルヒーターだ。

従前から発売しているアウトドア用のグリルヒーターの改良版をREADYFOR(東京都文京区)のクラウドファンディングを使い募集したところ、あれよあれよという間に100万円を達成、募集期間は7月29日の午後11時までだが、7月4日現在、累計298万4000円と支援金額は増え続けている。

異例の結果に、この技術、製品を支援している新潟IPC財団ビジネス支援センターでは「クラウドファンディングによる直接的なファンづくりで、結果的に新潟市のモノづくりの良さを広まれば」などとしている。

WPPCは元来、環境保護を目的とした木質ペレットの製造する会社が母体。木質ペレットを普及させるために、これを原料にしたアウトドア用グリルで煙突部分が長い独特の形状で、キリンに似せた「きりん君」、さらに2012年からは「KIRINSAN」という商品を開発、発売し4年間で1000台と着実に販売数を重ねてきた。

今回クラウドファンディングで支援募集をかけた商品は、このKIRINSANを改良した「RAKUDASAN」。KIRINSANの腹部のポケットが約500度Cという高温を保持、〝窯〟のように機能してピザやバケットの調理、冷たいものの温めも可能にしたのだ。

背中の部分にダッチオーブンなどをかけ、腹部でピザなどを焼く。RAKUDASANはまさにアウトドアで必要な調理方法を網羅した格好だ。

WPPCの浅井亜季子さんは、今回クラウドファンディングで目標額以上の支援が実現したのは機能の充実もさることながら「(ラクダのような)目を引くデザインが受けたのでは」とみている。

RAKUDASAN(税込み3万5000円)は2016年9月に完成を予定、すでに台数にして約150台の注文を受けた形になっている。現在、木質ペレットを補完する燃料としてマキやマツボックリなどの燃焼も検証しており、一段とRAKUDASANの利便性を高める方向だ。

(WPPCが入居する新潟市バイオリサーチセンター)

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