新潟県三条市で発見された死亡野生イノシシのCSF(豚熱)感染を確認、県内13例目
新潟県は13日、三条市で発見された死亡野生イノシシにおいてCSF(豚熱)感染が確認されたと発表した。県内13例目となる。今月6日に三条市上谷地で発見された死亡野生イノシシ(幼獣、雌、体長80cm、体重20kg)を13日に中央家畜保健衛生所にて遺伝子検査したところ陽性と判定された。
CSFは、CSFウイルスが感染することにより起こる豚・イノシシの熱性伝染病で、強い伝染力と高い致死率が特徴。治療法がなく、発生した場合の業界への影響が甚大である家畜伝染病という。ただ人へ感染することはない。また豚肉はすべて病気や異常がないか検査し合格したものだけが流通するため、感染豚の肉が市場に出回ることもない。なお仮にCSFにかかった豚の肉や内臓を食べても人体に影響はないという。
国内では平成30年9月9日に岐阜県の養豚農場において国内26年ぶりとなるCSFの発生が確認された。以来、岐阜県、愛知県、長野県、三重県、福井県、埼玉県、山梨県及び沖縄県(8県)の農場で発生が確認されているほか、長野県、滋賀県、大阪府、山梨県の関連農場および関連と畜場でも発生が確認されている。
一方、新潟県内では、今年4月に妙高市で発見された死亡野生イノシシにおいてCSF感染が確認されて以降、今回の確認されたものも含めて、死亡イノシシ8例、捕獲イノシシ5例の陽性が確認されている。ただ新潟県内では養豚農場での発生はない。
なお県では今年1月から、県内全ての養豚農場の飼養豚に対し、定期的なワクチン接種を実施しているほか、野生イノシシへのCSF検査、経口ワクチン散布などを実施している。