新潟県が新型コロナウイルス感染症対策本部会議、LINEを用いた「新型コロナお知らせシステム」を運用開始
16日からLINEを利用した新型コロナ注意喚起システムを提供
新潟県は14日、第26回新潟県新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開き、県内の感染状況の情報共有や、県の公式LINEアカウントを使用した「新潟県新型コロナお知らせシステム」を16日から運用開始することを発表した。
花角英世知事は冒頭にて「今週の新型コロナウイルス感染者数は9人。PCR検査は毎週600件程度で、そのうちの陽性率は1パーセント強。感染は比較的落ち着いているが、他県の例にもあるように急に大きなクラスターが発生する場合もあるため、引き続き警戒を怠らないようにしていきたい」と話した。
「新潟県新型コロナお知らせシステム」は、LINEを活用した感染情報提供サービス。県のLINEアカウントと友達登録し、県内の施設や店舗、イベント会場などに掲示されたQRコードをLINEアプリを読み取ることで利用できる。QRコードを読み取った施設で感染者が出て感染拡大の恐れがあると判断された場合、同じ時間帯に当該施設を利用した人へLINEメッセージで注意喚起情報を届ける。このサービスは16日から、利用者、事業者ともに無料(通信料、印刷代などは除く)で利用可能。事業者の登録方法は、web申請フォームから登録し、QRコードを印刷、掲示することのみである。
なお、感染が発生した場合に利用者へ通知される内容には、施設名などの特定が可能となる情報は公開されない方向となっている。また、注意喚起は感染が確認されたすべての状況で通知される訳ではなく、県が同時間帯の利用者を追跡しにくい場合などを中心に、感染確認時の状況を見て個別に判断されるという。
会意終了後の会見で花角知事は、「国で提供している接触確認アプリ“COCOA”は人と人の接触だが、今回県で用意したのは場所に関する情報を提供するアプリになる。施設への風評被害が及ばないような配慮もしている。早期発見に繋がっていくのでぜひ多くの方に利用していただきたい」と話した。
今後の県の医療体制についての方針
今後、季節性インフルエンザとの同時流行に備えた医療提供体制についても話し合われた。今冬に発熱患者などが大幅に増加することを想定し、これまで県が設置してきた相談機関、帰国者・接触者相談センターの機能を維持し、現状と同様に24時間対応を行い速やかな受診などにつなげる想定しているという。また同時に、地域外来・検査センターも維持し、さらに検査機関を数、規模ともに拡充していく方針である。加えて、県や各医療機関において、受診・検査の実施状況を「見える化」し、共有することで協力できる仕組みを検討しているという。
感染者への対応に対して今後県は、現在医療資源がひっ迫している状況にないことや、地方では3世代感染を防止する観点などから、従前通り原則入院とする一方で、若年者の軽症、または無症状の人を中心に、宿泊療養施設を活用し、医療資源のひっ迫防止を感染の蔓延防止を両立するように取り組んでいくという。