企業経営者と東北圏での就職や暮らしに関⼼のある若者のオンライン交流会が開催

仙台市内で、企業経営者と東北圏での就職や暮らしに関⼼のある若者のオンライン交流会「<OFF TOKYO×キラ☆(ボシ)> 東北・新潟 Meetup!オンラインイベント」。写真は「STUDIO 080」の様子

公益財団法人東北活性化研究センター(会長=株式会社ユアテック取締役社長 社長執行役員 佐竹勤氏)は14日、仙台市内で、企業経営者と東北圏での就職や暮らしに関⼼のある若者のオンライン交流会「<OFF TOKYO×キラ☆(ボシ)> 東北・新潟 Meetup!オンラインイベント」を開催した。

東北活性化研究センターは2018年度より、東北6県および新潟県(東北圏)に所在する優れた企業を「キラ☆企業」として選定し、各社の事業活動や魅力について若者目線で分かりやすく効果的に紹介してきた。こうした中、今回、主に⾸都圏在住で東北圏での就職や暮らしに関⼼のある若者を対象に、キラ☆企業の経営者との交流を通じて、東北圏で働く魅力について理解を深めてもらうこと目的に初めて交流イベントを開催した。

交流イベントには、長靴・レインウェア・ゴムホーズ・樹脂製部品などを製造し全国各地に拠点を持つ弘進ゴム株式会社(宮城県)の西井英正取締役社長(東北経済連合会副会長)と、宮城県内でスーパー34店舗を展開する株式会社ウジエスーパー(宮城県)の氏家良太郎常務執行役の経営者2名が「STUDIO 080」(仙台市宮城野区)から参加。

また、仙台市出身で東京在住のフリーのシステムエンジニア、地元運送会社に勤務する人、埼玉出身で以前家族が仙台市に住んでいたことから東北での就職に関心のある人、10年ほど東北で働いた経験のある香川県出身のエンジニア、昨年宮城県に移住しエコラップの事業を行なっている人など10名が、自宅などからSTUDIO 080とオンラインで結んで参加した。

 

会では、自己紹介や、東北で働く魅力についてコミュニケーションを行なった。

西井社長は、東北で働く魅力について、「これまで会社(弘進ゴム)ではテレワークを行なっていなかったが、今回(のコロナ禍で)、一気に全員がテレワークできるような形に進めた。現在も東京支店では交替で半分しか出社していないし、仙台でも時差通勤を行なっている。時差出勤で1時半早く出社する人は16時半には帰るので、『人生の幅が広がった』と感じているようだ。もう元(コロナ以前の勤務形態)には完全に戻らないだろう」と話していた。

東北で働く魅力などについて話し合った

さらに「東京と仙台・新潟は、東京・名古屋の距離とほぼ同じ新幹線で1時間半から2時間。東北新幹線や上越新幹線の窓には田園風景が広がっているが、東京・名古屋間にはそうした風景はない。(自然があり)住環境は良いし、ワーク・ライフ・バランスを行う上で優勢性がある」などと語っていた。

一方、参加者から「東北の課題」について質問され、「寒さ」、「都市にある生活の刺激の少なさ」、「子育てと子どもの教育」、「雇用の受け皿」などを挙げていた。ただ、明るい兆しもあることも紹介していた。

雇用の受け皿については、「今まで東北は大企業の工場誘致で雇用を確保してきたが、中国に移転した」とこれまでの流れを説明した上で、「今後、企業は稼ぐ部門は(一大消費地である)東京に残すべきだが、コストセンターである本社機能を東京においておく必要はない。(地方は)大企業の一部門(コスト部門)を誘致しようという風に変わっていく。今後、分散が進んでいく中で東北は受け皿になりますとアピールしていくべき」などと述べていた。

生活の刺激については、「いまはYoutubeもあり、現実空間のコミュニケーションだけでなくなってきている」などと話していた。

また、画像関連の仕事を行なっている参加者から、「東北には素晴らしいコンテンツがある。福岡はPRがうまいが、東北は映像でどうアピールすべきか」という質問もあった。これに対し、「仙台市では、100万都市にコンクリート護岸がほとんどない広瀬川が流れていたり、東照宮がある」と仙台の魅力的な“コンテンツ”を説明し、映像の作り方、見せ方に工夫が必要していく必要があるとの認識を示していた。

東北活性化研究センターでは、今後も、同イベントを継続開催していくという。

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