新潟県新発田市の二階堂馨市長が会見、第8弾の緊急経済対策を発表

プレミアム商品2万セットの追加など総額3億8,744万9,000円

新発田市の二階堂馨市長

新潟県新発田市の二階堂馨市長は20日、新発田市役所で臨時記者会見を開き、市独自の第8弾となる緊急経済対策などを発表した。同日の市議会本会議で可決後に会見を行った。

総額3億8,744万9,000円となる第8弾の緊急経済対策は、「今・得キャンペーン飲食店プラス事業」の拡充に1億7,030万円、「今・得キャンペーンTomorrow事業」の新規展開に5,770万円、新型コロナウイルス感染症対策予防事業に4,066万円、新発田産和牛消費拡大キャンペーン事業の拡充に1,550万円などを計上している。第1弾から今回の第8弾までの事業費総額は18億2,411万6,000円となりで二階堂市長は「国の助成金も終わり、新発田市の経済対策もこれで最後になるだろう」と話した。

 

最も多額の予算を計上したのは、市内の飲食店の活性化に向けた「今・得キャンペーン飲食店プラス事業」の拡充。年末年始の宴会シーズンに向けてキャンペーンを継続するもので、GoToイートとの併用も可能だという。具体的な内容としては、前回1万セットが完売したプレミアム率30%の今得プレミアム商品券を2万セット追加するほか、代行車を含むタクシー券を1万枚追加する。また、パーテーションやウイルス除去機能付きエアコン設置など飲食店の感染防止策を支援する。

 

GoToトラベルからさらに1人3000円割引

市内の宿泊業界に活性化に向けた「今・得キャンペーンTomorrow事業」は、いくつかの事業で構成する。その一つはGoToトラベルと併用が可能で、GoToトラベル単体の活用よりもさらに1人3000円が割引になるキャンペーンだ。また月岡温泉地内の足湯「湯足美」で芸妓による舞の披露や、月岡温泉からの市内周遊バスの無料運行などを実施する。さらに、市内中学校の修学旅行で市内宿泊施設利用に対し、1人3,000円補助も実施する。

月岡温泉

 

「新発田牛」のブランド化目指す

新発田産和牛の消費拡大は、新発田産和牛を提供する飲食店などに対して助成するもので、第1弾は月岡温泉旅館で9月から11月まで実施し、第2弾として11月から来年1月まで市内割烹などでの展開をスタートする。二階堂市長は「以前から食で何か県外にアピールできるものはないかと考えていた。福島県から移住した市内の畜産業者の協力で年間200頭出荷という(ブランド名として承認されるための出荷数の)基準をクリアすることができた。現在、市が来年度の『新発田牛』のブランド化承認を目指して動いている」と話していた。

新発田牛のブランド化を目指す(写真はイメージです)

 

コロナに感染した場合の個人事業主を支援

新発田市では現在まで新型コロナウイルスの感染者はゼロだが、今回、今後感染者が出る可能性も考慮し、市独自の個人事業主に対する傷病給付金支給事業を創設した。具体的には、国民健康保険または、後期高齢者医療保険に加入する被保険者である個人事業主が新型コロナウイルスに感染した際に休業保障として、療養1日あたり4,000円(上限10万円)の傷病給付金を支給するもの。二階堂市長は「県内初の取り組みだ。個人事業主がかかれば大変なことになる。市議会での質問を受けて具体化したものだ」と話した。

新型コロナウイルス感染症に関しては、重症化リスクの高いとされる65歳以上の高齢者で糖尿病や身体障害者など基礎疾患がある市民を対象に、本人が希望する場合に検査費用の一部を助成する。PCR検査は上限2万円、抗原定量検査は上限7,500円で、対象数は1,000人を想定しており、助成は1人2回以内としている。

 

二階堂市長、入院へ

二階堂市長は28日から2週間程度入院することを明らかにした。2年前の人間ドックで膵臓の水疱が発見され、今年の人間ドックで医師から水泡が濁り大きくなっており、癌になる可能性があると診断されたことから、今回切除する手術を受けることになった。二階堂市長は「期間中はリモートで指示する。12月議会には万全の体制で臨む」と話していた。

記者会見に参加した旅館組合関係者や芸妓関係者

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