令和元年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」結果が公表

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新潟県教育委員会は22日、令和元年度「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」結果を公表した。

それによると暴力行為の発生件数は、全ての校種で増加した(表1)。どの校種でも生徒間暴力の割合は高く、その要因としては、コミュニケーション不足に伴うトラブルを起こす児童生徒や感情のコントロールがうまくできない児童生徒の増加が考えられる。また、いじめの積極的な認知との関連が考えられる。多様な考えを認め合うことや気持ちの切り替えなどを指導する必要があるという。

表1

 

いじめの認知件数は全ての校種で増加した(表2)。その要因としては、研修などにより教職員の「いじめ見逃しゼロ」の意識が高まったことやアンケート調査などで実態把握の方法を工夫したことなどが考えられる。特に高等学校は1.6倍に増加したが、学校訪問や自校体制の点検などを通して、いじめの定義の理解が進んだことが考えられるという。

表2

 

いじめの解消率は上昇した(表3)。その要因として、丁寧な初期対応に努めることでいじめの長期化・複雑化を防いだためと考えられる。いじめ事案に対しては、安易に解消と判断しないことが大切であり、いじめ解消の定義を正確に理解する必要があるという。

表3

 

不登校の状況については、小・中学校において、不登校児童生徒数が増加した一方、高等学校では減少した(表4、5)。不登校の要因としては、友人関係や学業不振、家庭環境により無気力や不安傾向が高まり、不登校につながったことが考えられる。また、「教育機会確保法」の趣旨の浸透により学校以外の場における教育の提供が進んできた側面もある。児童生徒の特性の把握や内面の理解を行い、家庭などと連携したきめ細かな対応を継続する必要があるという。

表4、5

 

高等学校における中途退学の状況については、中途退学者数は減少した(表6)が、依然として1年生での中途退学率が高い。その要因としては、学校生活や学業への不適応、進路変更などがある。中学生段階での将来を見通した進路指導の実施、体験入学の実施および1年生に対する丁寧な教育スダンの充実を図る必要があるという。

表6

 

そのほかは以下の表の通り。

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