新潟県の花角英世知事が定例会見、佐渡汽船の支援について「早急に関係市町村と相談をしたい」
アフターコロナを見据えたイノベーション創出事業は9件採択
新潟県の花角英世知事は27日、定例会見を開き、アフターコロナを見据えたイノベーション創出事業(コンソーシアム規制部門)、新型コロナウイルスによる輸送量の減少で経営難に陥っている佐渡汽船株式会社への支援、原子力発電に関する検証委委員会などについて語った。
アフターコロナを見据えたイノベーション創出事業については、「地域の課題にもっとICTやデジタル技術を活用して解決していきビジネスモデルの創出を支援していこう」ということで募集をかけていたが、コンソーシアム規制部門について採択事業者が決まった。
20件以上の応募があり、9件採択したという。花角知事は、「比較的短い募集期間だったが、色々な分野から手を挙げていただいたことは驚きと同時に、『新しいことに挑戦する社会にし、それによって新潟の経済を元気にしていきたい』ということを申しあげてきた者として嬉しい」と話していた。
なお、ある課題に対して組織外から新たな技術やアイデアを集めて革新的な製品やサービス、またはビジネスモデルの開発を支援する「オープンイノベーション」部門については今後、採択事業者を発表する。
https://www.pref.niigata.lg.jp/sec/ict/1356890594510.html
採択事業一覧
・燕三条地域でのYouTubeを活用した非対面型マッチング&マーケティング実証プロジェクト(産業)
・ECプラットフォームによる災害対応業務の効率化と新ビジネスモデルの構築〜本県の災害ノウハウと防災製品を県内で共有、そして全国へ展開〜(防災)
・ウィズコロナ・アフターコロナを見据えた冬期道路管理業務効率化プロジェクト(土木)
・Niigataスマートアグリフードプロジェクト(農業)
・越後妻有スマート観光&ソーシャルコワークプロジェクト(観光)
・5G edtech in niigata(教育)
・佐渡の関係人口創出プログラム−佐渡ファンの価値観モデルを独自構築・佐渡ファン、関係人口と観光資源のマッチング最適化を実現—(観光)
・健康知識度を可視化した、全世代型オンライン健康教育プロジェクト(健康)
・新潟県の医療提供体制の未来を切り開く「ヘルスケアICT立県」実現プロジェクト(医療)
原子力防災訓練の評価と課題
先週行われた原子力防災訓練については、「現在、訓練参加者からのアンケートや第三者からに委託していた評価を踏まえ、取りまとめを行なっている。それを踏まえて、市町村、国の意見を伺いながら、訓練をやっていくべき項目を考えていきたい」と述べていた。
課題については、「柏崎の桜井市長、糸魚川の米田市長と避難された方が避難所に入る訓練を一緒に見ていた。避難所に入る際に、本人確認のためカードを書いてもらう仕組みになっているが、マイナンバーカードが普及すれば、読み取りだけでいいよねといった会話をした。こうしたことも避難所運営の課題としてあると感じた」と話していた。
佐渡汽船への支援は「早急に」
2020年12月期に債務超過に陥ることを回避するため行政に支援を依頼している佐渡汽船への支援については、「明確に尾社長から要請があったので早急に関係市町村と相談をしたい」と話した。具体的な時期については、あかね(小木・直江津を結ぶカーフェリー)の売却金額、売却時期などにも大きく関わってくるため「その見極めも必要」とした上で、「債務超過を回避するため12月31日までに新しい対応ができればいいと思っている」などと語っていた。