東北電力株式会社、2021年3月期(第2四半期)決算を発表

決算の概要を説明する東北電力の藤倉勝明上席執行役員新潟支店長(写真左)。写真右は東北電力ネットワークの松坂英次新潟支社長

東北電力株式会社は28日、2021年3月期第2四半期(2020年4月1日~9月30日)決算および2021年3月期業績予想を発表した。

売上高1兆381億円(対前年同期比△7.3%)、営業利益894億円(同21.7%増)、経常利益806億円(同24.8%増)、親会社に帰属する純利益561億円(同25.6%増)と、第二四半期としては5年ぶりの減収増益となった。

第二四半期は、新型コロナウイルスの影響により、業務用・産業用ともに稼動減があったことなどから販売電力量(小売)が減少。これにより、売上高は前年同期と比べ、819億円(7.3%)の減収となった。

経常利益は、前年同期に比べ、160億円(24.8%)の増益。小売や卸売の販売に伴う収入が減少したものの、価格が大幅に低下したLNGのスポット調達拡大により燃料費を低減させたほか、(一過性の要因として)発電所定期点検などの実施時期の違いから修繕費が減少したことなどが利益を押し上げた。

なお新型コロナによる減少分は、売上高で220億円、経常利益で100億円ほどだったという。

一方、新型コロナウイルスの影響が不透明だったことから発表していなかった通期の業績予想も発表。売上高2兆800億円(対前年同期比△7.4%)、営業利益720億円(同△38.1%)、経常利益550億円(△45.0%)、親会社株主に帰属する純利益330億円(同△47.7%)を予想。競争激化による収益低下などで年々厳しさを増しているほか、新型コロナの影響による販売電力量の減少、電力取引市場の価格低下などがあり減収減益となる見通しだ。

なお今年4月から9月に電力需要は、法人、とくに宿泊業や娯楽業で2割程度落ち込んだと見られ、東北エリア全体、新潟エリアとも4月から8月まで対前年同月比減が続いた。ただ9月は持ち直し、東北エリア全体で対前年同月比101.1%、新潟エリアで対前年同月比101.4%となっている。

下半期(10月から来年3月)の電力需要については、経済状況の改善に伴って販売電力量は徐々に回復するものの、当面は新型コロナウイルスの影響が一定程度続くと見ている。

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