(株)スノーピーク(新潟県三条市)が日本製鉄開発の純チタンで世界初となる環境配慮型素材導入を開始
株式会社スノーピーク(新潟県三条市)は30日、日本製鉄株式会社(東京都)が開発した純チタンで世界初となる環境配慮型素材「TranTixxii®-Eco(トランティクシーエコ)」の導入を開始すると発表した。
日本製鉄とは、スノーピークのチタン製マグカップなどに使用している、チタンの素材特性(長寿命・軽量高強度・優れた環境性能)に優美性を加えた意匠性チタンを供給いて、約30年にわたりスノーピークとは協業関係にある。また、日本製鉄とはカーボンニュートラルの課題にも取り組んでおり、CO2排出削減に向け、環境に配慮した商品開発について協議を重ねてきた。その中でスノーピークは、日本製鉄が新たに開発した、環境配慮型素材「TranTixxii®-Eco」に着目し、この度導入することを決定した。
「TranTixxii®-Eco」は、チタン商品の元となるチタンインゴットの原料に、異材・異物が混入しないよう、非常に厳格な品質管理や前処理を行ったチタンスクラップを50パーセント以上添加することで、省エネ・省資源を実現できる環境配慮型素材。通常、チタンインゴットの原料には主としてバージン原料であるスポンジチタンを使用するが、「TranTixxii®-Eco」では原料の50パーセント以上をスクラップリサイクルに置き換えることができ、その結果、製錬工程における CO2発生量を50パーセント以上削減できる。今後、スノーピークとしては、この環境配慮型素材「TranTixxii®-Eco」を使った、環境に優しい商品開発を進めていくという。
スノーピークは、30年以上前からすべての製品を永久保証とし、長期的にモノを使ってもらい、「捨てる」を減らすことに努めてきた。また、2011年に開業した「Snow Peak HEADQUARTERS」には太陽光発電パネル(1.5メートル×1メートル/240枚)を設置し、自然環境に配慮する経営、製品づくりを実践している。
さらに、2017年に対象製品購入時に日本の森林を一年間守る「Snow Peak Green Program」、2018年には日本環境設計の技術力を活かした再生繊維による商品開発、2019年には羽毛の回収・精製・再利用の仕組化と普及を目指す「Green Down Project」の活動に参画、2021年には全国10か所の主要拠点と直営キャンプフィールドで使用する電力を自然エネルギーへ転換するなど、多角的に環境負荷の削減に取り組んできた。
スノーピークは、「今後も地球という惑星が育んできた自然がなければ楽しめない“野遊び”を守るために、CO2を排出しない環境に配慮した商品づくりをはじめとするサステナブルな取り組みに励み、より良い未来の創造に貢献していきたい」としている。