道の駅「国上」(新潟県燕市)が指定管理者へよね蔵グループを迎えてリニューアル、新たにアウトドア施設を整備
道の駅「国上」(新潟県燕市)が1日、指定管理者へ新たによね蔵グループを迎えてリニューアルオープンした。地元の農産品・惣菜が並ぶ売り場や食堂エリアの拡充に加え、デイキャンプなどの施設を新たに、県内屈指の観光地である弥彦と寺泊の中間地点で滞在型の観光施設を目指す。
道の駅「国上」は2002年開駅。良寛や酒呑童子にゆかりのある国上山を目の前に、農産物直売所や食堂、日帰り温泉施設などを有していた。新たに指定管理者となったよね蔵グループは、飲食店展開のノウハウを活かし既存設備を拡充。「ファーマーズマーケット&アウトドア」をコンセプトに、倍となった売り場では地元飲食店の惣菜・弁当も販売し、食堂エリアでは地元ラーメン店監修の燕三条系ラーメンをはじめ3店舗が出店した。
加えて敷地内に「手ぶらバーベキュー」や「デイキャンプ」のサービスを整備し、ピザやアルコール類を販売するコンテナハウスの飲食店も設置することで滞在型の観光客を狙う。
なお、道の駅「国上」は元々、旧・分水町が農村振興を主な目的として農林水産省の補助金で建設したことから、販売物に規制がかけられており、燕市編入後も燕三条製の工業製品などを販売できない状況にあった。以前2017年のリニューアルではその規制を緩和し工業製品の販売を開始したが、今回のリニューアルでは新設備に合わせてアウトドア関連にアイテムを絞る。燕三条地場産業振興センター(新潟県三条市)との差を明確にした形だ。
1日10時のオープン時には、地元関係者に加え多くの利用者が詰めかけレジに列をつくっていたほか、新設のアウトドアスペースでくつろぐ団体客も多く見られた。
よね蔵グループ代表有限会社島の中島敬二代表取締役は「飲食業界は横のつながりが強い。力を借りて、様々な食べ物を提供していく。日帰り温泉もあるので、ぜひ家族で1日ゆっくりと楽しんでもらいたい」と話す。
燕市の鈴木力市長は「(施設を見て)よね蔵グループの力が入った意義は大きく、民間のノウハウは一味違うと実感した。今まで燕市の観光は、産業史料館を中心とした工場見学やものづくり体験が中心だったが、道の駅『国上』は自然が魅力になる。この2つを両輪として働かせながら交流人口を増やしていきたい」と話した。
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(文・撮影 鈴木琢真)