小柳建設株式会社(新潟県三条市)が、ABWの概念を取り入れた新社屋を建設中

本店新社屋イメージ

小柳建設株式会社(新潟県三条市)は加茂市でABWの概念を取り入れた本店新社屋の建設を進めている。

ABWとは「Activity Based Working(アクティビティ・ベースド・ワーキング)」の略で、「時間」と「場所」を自由に選択できる働き方のこと。もともとオランダから始まったワークスタイルで、グローバル企業で採用するケースが増えているという。働く人がいまやるべき仕事を、「いつ、どの場所で行うのが最も効率がよいか」を自らが決め、業務効率を最大化させる働き方だ。

社員にとっては、仕事と生活のバランスが取りやすくなるというメリットがあるほか、生産性の向上、病欠の減少などの効果も期待できる。

その新社屋は、県立加茂病院からほど近い加茂市青海町で建設を進めており、地上3階建、敷地面積は2,689.23平方メートル(約813坪)、延べ床面積は1,350.02平方メートル(約411坪)。

1階には来客スペースのほか、キッチン付きコワーキングスペースなどがある。コワーキングスペースは、社員の就業スペースとして利用されるほか、地元事業者と提携しカフェブースを出店、また地域のイベントや同社と協業を行う人に対して貸し出しを行う計画という(カフェも時期を見て外部者が利用できるようにすることを検討する)。

 

2階は、従業員たちが働くスペースとなる。ただ広い空間に机が整然と並べられた一般的なオフィスとは異なり、通常の執務スペースのほかに、アメーバ経営スペース、ブレークスペース、椅子の置かれたテラスなど様々なスペースが配置される予定だ。各スペースの広さは様々で、区切りのあるスペースもあれば、ないスペースもある。テーブルや椅子の形状、配置も様々だ。

小柳建設PR部広報企画チームの青木悠氏は、「チームや部署ごとにテラスや1階コワーキングスペース、3階のカフェテリア、パーソナルスペース(後述)など『明日はここで仕事をしよう』といった具合で自由に働くことができます。それにより、チーム内での生産性がより高まると同時に、部署を越えたシナジーが生まれることを期待しています」と話す。

 

3階は、1対1のミーティングスペース、カフェテリア、窓側に向かって横一列に机といすが並んでいるスペースがあり、こちらのスペースも各用途に合わせて利用が出来る。1対1のミーティングは、上司と部下のキャリアアップ面談に使うほか、テレワーク中の従業員との1対1の打ち合わせなどに利用できる。

カフェテリアも従業員は自由に使って、仕事をすることができる。セキュリティ面に考慮し、1階のコワーキングスペースとは対照的に3階のカフェテリアは、従業員専用となっている。

 

また1階と2階の間の階段には大型のプロジェクターが設置されていて100人規模でプレゼン、会議、イベントなどを行うこともできる。

 

このほか、最新のIT技術、AIを活用した入口の検温チェックなど、新型コロナウィルス対策も引き続き行う予定だ。

来年1月頃に完成、2月に稼働する予定で80〜100名の従業員が勤務するという。今年7月に導入したオフィスカジュアル(スーツスタイルほど固すぎず、プライベートで着る服のように緩すぎない服装)と相まって、小柳建設の社内は、多くの人が抱く建設会社のイメージ(3K=きつい、汚い、危険)とはまるで異なり、さながらITベンチャー企業のような雰囲気になるほか、“アイデアと成果を生むオフィス”として注目が高まっていくことも予想される。

一方、新本店から車で5分ほどのところに社員寮も建設中で、来春入社の新卒社員などが入居するそうだ。こちらは来年3月の完成予定だ。

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デジタルトランスフォーメーションで建設業のイメージを変える小柳建設株式会社(2020年8月19日)
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