服地製造業者の株式会社渡健が破産準備に入る、県内50件目の新型コロナウイルス関連破たん
株式会社東京商工リサーチ新潟支店によると、株式会社渡健(新潟県長岡市、設立1963年4月11日、資本金1000万円、渡辺俊英社長、従業員20名)は、6月28日、新潟地裁長岡支部より破産開始決定を受けた。なお、破産管財人には五十嵐亮弁護士(弁護士法人一新総合法律事務所長岡事務所、新潟県長岡市)が選任されている。負債総額は債権者11社に対して約3億2900万円。
1925年創業、1963年4月に法人化された服地製造業者で、婦人服から紳士、子供服向け製品を取り扱っていた。また、長短複合織、極太糸織、特殊織など多様な技術を有し、様々なファッションニーズに対応した商品提供で、1992年5月期には13億2950万円の売上高を計上していた。しかし、安価な海外製品との競合などで低価格化が進み、新型コロナウイルス感染拡大の影響も加わり、2021年5月期の売上高は約1億4300万円に減少していた。また、採算的にも恵まれず、赤字主体の展開で財務内容も債務超過に陥っていたもので、遂に支えきれず、今回の事態に至った。
新潟県内における新型コロナウイルス関連破たんは50件目となる。