月岡温泉(新潟県)に、クラフトビール醸造所と地ビールが飲める店が13日オープン
新潟県新発田市の月岡温泉に、クラフトビール醸造所「月岡ブルワリー」と地ビールなどが飲める「KITCHEN GEPPO」が13日オープンする。
新発田市で斎場を運営する株式会社花安常務取締役の渡邉安之氏(KITCHEN GEPPO支配人)、寺町たまり駅駅長の三宅晴香氏(KITCHEN GEPPO店長)、新保酒店の新保典司氏(月岡ワイナリー醸造長)の3人が中心となってオープンする。
オープンのきっかけとなったのは、昨年6月に開催された「しばた寺びらき2019」(主催=花安)。新保氏も手伝い、地ビールを提供したところ、人気があったのだ。これを機に新保氏は、地ビールのセミナーに出席したり、調べたりして地ビールについて学んだという。
オープンは当初、今夏を予定していたが、新型コロナウイルス感染症の影響で、ずれ込んだ。だが、新型コロナの影響でひっそりとしていた月岡温泉には、Go Toキャンペーンの効果もあり観光客が戻ってきた上に、KITCHEN GEPPOでは地域共通クーポンも使えることから、このタイミングでの集客は見込めると言える。
KITCHEN GEPPOの店内は、月岡温泉のお湯の色をイメージしたエメラルドグリーン。各テーブルにはコンセントが備え付けられているほか、店内はWi-Fiも使え、ワーケーションの場としても利用もできる作りとなっている。
提供する地ビールは、月岡温泉の湯色のエメラルドグリーンをイメージした「月岡エメラルドエール」、「月岡温泉湯上がりペールエール」、「月岡ナチュラル」、「月岡IPA」の4種類。いずれも併設の月岡ブルワリーで醸造したもので、1杯600円。
メニューは、「月岡バーガー」や「ビアからあげ」など、ビールに合う料理から、気軽に楽しめる安価なものまで豊富だ。また地元酒造会社である市島酒造や菊水酒造の日本酒、カーブドッチワイナリー(新潟市)の地ビール、ノンアルコールも提供する。
24席。木曜定休。日、月、火、水曜日は午前10時~夕方、金、土曜日は午前10時~午後9時まで営業する。
一方、月岡温泉は、多くの温泉地と同様にかつては大型宿泊施設が施設内に店や土産店を館内に有していて、温泉街を散策する宿泊客は少なかった。だが、月岡温泉では、空き店舗などを使って温泉街の賑わいづくりに取り組む合同会社ミライズがここ数年、特色ある店舗を年1店のペースで温泉街に出店したり、「月岡温泉 摩周」が、宿泊客に街に出てもらおうとリニューアルを機に、館内の飲食施設(スナック、ラーメン)をなくすとともに街に出かけたくなる浴衣レンタルを導入したりして、回遊性が高まっている。
そうした流れにに対応し、KITCHEN GEPPOでも、地ビールもプラコップで提供するほか、テイクアウトメニューを用意。店舗の目の前にある足湯や散策、日帰り温泉などとセットで楽しめるようにしている。
季節限定の地ビールも計画
クラフトビール醸造所「月岡ブルワリー」は、KITCHEN GEPPOで振る舞う4種類の地ビールを醸造するが、季節限定のビールを作り、KITCHEN GEPPOで提供することも考えている。「KITCHEN GEPPOには、タップ数が6口あることから、6種類のビールを提供できる。新発田産のシャインマスカットを使ったビールの醸造なども考えていきたい」(新保氏)と話す。
また、醸造が軌道に乗れば、温泉街のホテル・旅館が季節限定で提供するオリジナル地ビールの製造受託も検討していきたいそうだ。
なお今年9月から10月にかけて、クラウドファンディング「キャンプファイヤー」で100万円を目標に設備費の支援を募ったところ、350万円以上が集まったという。