新潟青陵高校で「ユニクロ・GU 服の力プロジェクト」実施
新潟青陵高校(新潟市中央区)は12日、生徒が自主的に参加し、着なくなった衣類を、ユニクロを通じて難民や貧困国の子供達に届けるプロジェクト「ユニクロ・GU服の力プロジェクト」における服の発送を行った。新潟青陵高校には、生徒が主体で結成されるSDGs実行委員会が設置されていて、プロジェクトへの参加もこの委員会で企画進行している取り組みの一つ。(SDGsとは、2015年9月の国連サミットで採択されたもので、国連加盟193か国が2016年から2030年の15年間で達成するために掲げた17の目標のこと)
新潟青陵高校のSDGs実行委員会は、今年の4月頃にプロジェクトに参加することを決め、生徒が主体的となって、ポスター掲示やプリント配布などを行い、教職員、生徒、企業への協力を呼びかけた(コロナウイルス感染症により、周辺地域住民からの衣類募集は中止となった)。地道な努力の結果、1,400着の衣料品を回収し、12日正午に衣料品の入った段ボール14箱を、宅配業者に手渡した。
こうした取り組みについて、猪又斉副校長は「これから難民や貧困国の子供のもとに、皆さんが懸命に集めた1,400着の服と、そこに込められた想いが届くことになります。皆さんには、是非ともこうした社会貢献活動をこれからも続け、SDGsの探究活動を進めて欲しいと思います」と語った。
今回、会社を挙げて約300着の衣服を寄付した、株式会社皆建(新潟県胎内市)の皆川一二会長は、「テレビでたまたま見た青陵高校の取り組みに感動し、倉庫に眠っていた衣料品を寄付させていただきました。『迷惑だったかも』と思ったが、皆さんのお役に立てたようで本当に良かったです。今後も社会問題に注意を向けて、社会を良くしていって欲しいです」と若者に対してのエールを送った。
SDGs実行委員会委員で、今回の取り組みの発案者である黒井健汰さんは、「社会で困っている人たちの力になりたいという気持ちで、この取り組みをスタートさせました。こうした取り組みを実際に行って、どこか他人事だと思っていた社会問題を、自分事として捉えることができるようになりました。これからもSDGsを意識した社会貢献活動を取り組んでいきたいです。また今回は、いろんな方々が協力して下さってプロジェクトを成功させることができました。本当にありがとうございました」と、取り組みへの想いと、参加者への感謝を述べた。
新潟青陵高校は他にも、スポーツ感覚でゴミ拾いを行う「スポGOMI」、おにぎりの写真を投稿するとアフリカ、アジアの子供達に5食分の給食が届く「おにぎりアクション2020」といったプロジェクトにも参加している。