アメフトを通じて胎内市の活性化に貢献、株式会社NSGホールディングス(新潟市中央区)がアメリカンフットボールチーム「ディアーズ フットボール クラブ」(東京都)の経営権取得および「胎内市活性化プロジェクト」発足を発表
株式会社NSGホールディングス(新潟市中央区)の池田祥護(しょうご)代表取締役は13日、中条グランドホテル(新潟県胎内市)において記者会見を開き、日本社会人アメリカンフットボールXリーグ所属のディアーズフットボールクラブ(東京都)の経営権取得と、アメリカンフットボールによる胎内市活性化プロジェクトの発足を発表した。
ディアーズフットボールクラブは1989年に設立。東京都調布市をホームタウンとして、これまでに日本一を2回達成しているアメリカンフットボールチーム。NSGホールディングスは経営権取得により、チーム名を胎内DEERS(ディアーズ)改称し、10年以内を目安とした新潟県胎内市完全移転を目指すとともに、胎内市における地域活性化に貢献していく「胎内市活性化プロジェクト」を説明した。
胎内DEERSはアメリカンフットボールを通じ、胎内市や市内外のパートナー団体などと連携した胎内市における課題解決、まちづくり、地域活性化を推進していく。ディアーズが持つ情報発信力の活用や、10年を目安に段階的に胎内市に完全移転する「Iターンクラブ」としての活動を通して、胎内市ファンやディアーズファンを増やしていくという。これにより、胎内市やディアーズを取り巻くコミュニティや関係人口を増大させ経済圏を大きくすることで、持続可能なまちづくり、地域活性化を実現をする構想だ。
今後、胎内市での公開練習会、パブリックビューイング、試合開催などを行っていく予定。8月6日にはチームメンバーによる胎内市内訪問や交流会を行い、翌7日には開志国際高校のグラウンドにて公開練習会を開催する。
NSGホールディングスの池田代表取締役は、「ディアーズフットボールクラブはアメリカンフットボールを通じて社会に積極的に貢献する人間を輩出する理念で活動し、フィールド内にとどまらず社会人としても活躍する人材を多く輩出している。アメリカンフットボールを通じた人材輩出という方向性に、教育事業に取り組むNSGグループとしても大いに賛同し、経営権の取得につながった」と説明した。
Xリーグは、ほぼ全ての選手が本業の仕事を持つアマチュアリーグ。今後10年以内を目安に胎内市に完全移転を目指すにあたり、胎内市に移住して働く選手を増やす必要が想定される。胎内DEERS所属選手に、NSGグループへ就職してもらうことはあるかとの質問に対し、池田代表取締役は、「もちろん可能性としてはある。優秀な人材が多いと聞いているので、そこは期待したい」と話した。
来賓として出席した胎内市の井畑明彦市長は、「胎内市を選んで活動していただけることを大変喜ばしく、感謝している。(アメリカンフットボールを)今知っている人が少ないとしても、これからディアーズのプレーや活躍を見て、応援してくれる人がどんどん増えていってくれたらいいと、心から願っている。ディアーズとNSGグループの貢献に感謝しながら、我々も応援して力になり、連携を深めていけるパートナーシップを築いていけたらと考えている」と話した。
株式会社DEERS FOOTBALL CLUB(東京都)の代表取締役には、NSGホールディングス経営企画本部の髙橋孝輔(こうすけ)氏が新たに就任した。髙橋代表取締役は、胎内市内にNSGグループが運営する開志国際高校と新潟食料農業大学があることについて触れ、「連携の可能性は追求していきたい。おそらく全国でも同じ自治体の中で、高校、大学、トップチームが連携した場所はまだないと思う。今後のまちの魅力づくりにも貢献できると思っている」と話した。
(文・撮影 中林憲司)