佐渡航路確保維持改善協議会が開催、来年の佐渡汽船ダイヤ案などが示される
新潟県、県内関係市町村、佐渡汽船株式会社などで構成する佐渡航路確保維持改善協議会(会長=田中昌直新潟県交通政策局長)が20日、新潟市内で開催され、小木直江津航路や、来年の佐渡汽船の運行計画(ダイヤ案など)などについて話し合われた。
また、2020年12月期末に債務超過に陥る見通しになっている佐渡汽船の経営改善案の進捗状況や、小木直江津航路確保維持計画に関する国との内示前の調整結果に関する報告があった。
冒頭、田中会長は、「佐渡汽船では先般、第三四半期の決算が公表されたが、債務超過に陥っていて予断を許さない状況。県としては関係自治体とともの12月決算期末の債務超過の解消に向けて、行政支援のあり方について調整を行っている。佐渡航路は欠かすことのできない航路なので、しっかりと取り組んでまいりたい」と話していた。
協議会は冒頭以外、非公開で行われたが、終了後、取材に応じた佐渡汽船の尾﨑弘明代表取締役社長によると、小木直江津航路については、午前と午後にジェットフォイルを就航させる案を協議会で示したという。時間帯や料金については、「まだ案の段階のため、公表できる段階でない」と話していた。一方、新潟両津航路については、ジェットフォイルがこれまでの3隻から2隻になる形で運行することになるとのことだ。
県と佐渡市が、佐渡汽船の債務超過解消に向けて、佐渡汽船が依頼している行政支援(財政支援)を12月議会に計上することを示したことついては、「大変ありがたい」と話していた。一方で、上越市の12月議会の予算案には盛り込まれておらず、これについては、「全く支援しないということでななく、(報道を見ると)ご検討していただけるという内容だったので、その点はありがたい」と語っていた。
売却するカーフェリー「あかね」については、「10月23日の(売却)合意を受け、正式に市場に出した段階で日は立っていないが、各所から問い合わせをいただいている。ただ、契約が合意段階までいく状況ではない」と話していた。
一方、来年の収支見通しについては、「経営改善が進めば、収支の改善にもプラスにつながっていく。ただ、現在の新型コロナウイルス感染症の状況を踏まえると、来年になると、元に戻ることは考えにくい。来年の前半はある程度影響が出ると踏まえて、収支を考えていかなければいかない」との見通しを示していた。