「3年連続12度目の甲子園」日本文理高等学校が帝京長岡高等学校を下し、甲子園出場を決める
第104回全国高等学校野球選手権新潟決勝大会が28日、新潟市のハードオフエコスタジアム(新潟市中央区)で開かれ、日本文理高等学校(新潟市西区)が帝京長岡高等学校(新潟県長岡市)を2対1で制し優勝した。日本文理が、3年連続12度目の甲子園出場を決めた。
日本文理は田中晴也投手、帝京長岡は茨木秀俊投手と、両校ともに大会屈指のエースを擁し、両者譲らぬ投手戦を繰り広げた。
ゲームは5回まで両者譲らず0が並んだ。6回裏、2死3塁のチャンスで日本文理は高橋史佳選手がショートへのタイムリー内野安打で先制した。1点を先制された帝京長岡は7回表、一死3塁のチャンスで、9番の早坂晃選手がライトへの犠牲フライを放ち、1対1の同点とし、試合を振り出しに戻した。そこから両校の投手の熱投により、再び試合は膠着状態となり、お互いに決定打を放てないまま、試合は延長を迎えた。そして、延長11回裏、日本文理は、2死1、3塁のチャンスで、玉木聖大選手がタイムリーツーベースヒットを打ち、日本文理はサヨナラ勝ちを掴んだ。
試合後のインタビューで日本文理高校の鈴木崇監督は玉木選手のサヨナラタイムリーについて、「現場に居ながら感動する場面に出会えることはそうはないのだけれど、本当にいい場面に出会わせてもらえた。あの金属音はまだ耳に残っている。みんなの気持ちが乗ったボールが飛んで行った」と話した。また、鈴木監督は試合前のインタビューで、「田中(投手)中心で来ましたけど、田中だけじゃなく全員が目標に向かって目標に向かってというチームになっているので、各選手、各打者の役割で今日は臨めると思う」と語っていた。
日本文理高校のエースである田中晴也投手は、試合後のインタビューで今日の投手戦を振り返って、「茨木投手に負けたくないって気持ちもあったし、それよりも仲間のために、仲間を信じていた。全員が勝利を目指していたので、それに自分も感化されながら、いいピッチングができたと思う。自分たちが先制点を取った後、1点取られてしまった部分もあったが、1回もリードされることなく、自分たちのバッティングに流れを呼べるようなピッチングができたので、今日は本当にいいピッチングができたと思う」語った
11回裏に決勝打を放った玉木聖大選手は、「チームの大黒柱を一刻も早く休ませたくて、その中で打てて本当に良かった。打席に入る前から初球から思いっきり振ってやろうと思って打席に入った。秋と春に中軸を任された中で、結果が出ない日々が続いていたので、そういった思いがある中で、最後に自分が打って甲子園に行けることになってよかった」と決勝打の感想を話した。
また、新潟県の花角英世知事は日本文理高等学校の優勝に対し、以下のコメントを発表した。
「本日開催された第104回全国高等学校野球選手権新潟決勝大会において、3大会連続12回目の優勝を果たした、日本文理高等学校の選手の皆さん、おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。県内屈指の好投手を擁する両校による息詰まる熱戦は、決勝に相応しい見ごたえのあるものでした。日本文理高等学校の、少ないチャンスを確実に得点につなげた姿は、甲子園常連校の強さを象徴したものであった一方で、最後まであきらめることなく全力でプレーをした帝京長岡高等学校の戦いぶりも見事であり、多くの県民の皆様に感動を与える、歴史に残る好ゲームでした。甲子園では、目標である全国制覇を目指し、躍動する選手の皆さんの姿を大いに期待し、県民の皆様とともに応援しています」