新潟県佐渡島と粟島への再生可能エネルギー導入のための検討会が開催
新潟県は27日、佐渡島と粟島においての再生可能エネルギーの導入と活用を促進するための「新潟県自然エネルギーの島構想」を年度末までに策定することを目的とした検討会を開催した。検討会では主に、宮古島における太陽光発電の先進事例の紹介と検討がなされた。
「新潟県自然エネルギーの島構想」は、佐渡島や粟島がエネルギー供給の大部分を火力発電に依存している現状や、電力系統が小さいために再生可能エネルギーが導入しづらいといった状況に対応するため、環境負荷の低減やエネルギー供給源の多様化などを目的として、東北電力や関連事業者などと連携し、再生可能エネルギー・次世代エネルギー関連の取り組みと事業を進める構想である。
第2回の開催となった今回は、沖縄県の宮古島で太陽光発電の導入を進める株式会社ネクステムズの柏崎和久取締役が、現地での視察動画も交えながら先進事例を解説した。動画では、ネクステムズと共に太陽光発電装置の第三者所有モデルでの普及を進める株式会社宮古島未来エネルギーの事業が紹介され、コストダウンへの取り組みや塩害への課題などが検討された。
施工業者が資金を集めて住宅などに太陽光発電装置を無料で設置し、発電機の利用分を電気代として徴収する第三者所有モデルは、居住者にとって初期投資が少ないという利点があり、宮古島未来エネルギーには沖縄県や宮古島市といった行政も地域への広報などの面で協力をしているという。
検討会の座長を務める東京大学大学院新領創成科学研究科の馬場旬平准教授は検討会後の囲み取材にて「ただ単に(太陽光発電装置を)設置して発電するという訳ではなく、どう持続的に協力体制を作っていくかが離島にとって重要だと考えていて、そういった意味で関係各所と協調が取れている宮古島の事例は参考になる」と話した。