元秘書の男性が「給料の一部を上納させられていた」として小島隆新潟県議を提訴、約838万円の返還求める
新潟県議会の小島隆県議に給料の一部を上納させられていたとして、元秘書の鈴木紀雄氏が29日、小島県議に838万5,000円の返還を求め新潟地裁へ提訴した。オンブズマンが2020年12月にも小島県議を詐欺罪と政治資金規制法違反で刑事告訴していたが、捜査が進んでいないことなどから今回改めて民事で提訴した。
鈴木氏は2015年9月から2019年4月まで小島県議の常勤秘書として働いていた。鈴木氏によると、勤めはじめた2015年9月に小島県議に給与(総支給42万円、手取り35万円弱)から「毎月19万5,000円を納める」ことを要求され、退職時までそれに従ったという。
鈴木氏の代理人の齋藤裕弁護士によると、小島県議の代理人からは22日付で「鈴木氏の意志で支払われていたもの」「政治献金の限度を超えた分の252万円については返金する」との内容の回答があった。これに対し齋藤弁護士は「政治家と秘書という関係において、政治家に言われたからには秘書は従わざるを得ない。また、合意があったからと言って、労働基準法における全額払いの原則を守らなくていいわけではない」と反論する。
前回の刑事告訴から捜査が進んでいないことなどから今回改めて提訴。また「小島県議は議長に就こうとしている。遵法精神の乏しい人間が県議会を代表するポストに就くことは新潟と自民党の恥。民事を起こし、県内に周知することで、小島氏に辞退してもらいたい」(鈴木氏)意図もあると語る。
今後は、満額の返還を和解の条件に争っていく。
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