株式会社ブルボン（新潟県柏崎市）が２０２３年３月期第１四半期決算（連結）、減収減益で業績予想も下方修正

株式会社ブルボン（新潟県柏崎市）は２９日、２０２３年３月期第１四半期決算（連結）を発表した。それによると、売上高２２９億１，２００万円（対前年同期増減率△３．１％減）、営業利益４億９，０００万円（同△６７．５％減）、経常利益９億４００万円（同△４３．９％減）、親会社株主に帰属する四半期純利益５億７，６００万円（同△４６．９％減）となった。

ブルボンによると、チョコレート品目やキャンデー品目が堅調に推移したものの、ビスケット品目などに需要が落ち着いた商品群があったことなどから、売上高は前年同期を下回った。

利益面では、エネルギー・原材料価格の上昇がつづく中、生産性の向上とコストの削減、経費の効率的な使用に取り組んだことに加え、一部商品において価格改定を実施し適正利益の確保に努めたが、コスト上昇が先行し売上高の減少も重なったことから営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期を下回った。

営業品目別の概況については以下の通り。

 

菓子

菓子の合計売上高は、２１９億４００万円（対前年同期比９７．５％）となった。

菓子では、ビスケット品目を中心として、豆菓子、キャンデー、デザート、米菓、スナック、チョコレートなどの品目を展開。菓子全体では、品ぞろえの強化やブランドの活性化に取り組んだものの、需要が落ち着いた商品群があったことから前年同期を下回った。

 

飲料・食品・冷菓・その他

飲料・食品・冷菓・その他の合計売上高は、１０億７００万円（対前年同期比８５．４％）となった。

飲料品目は、ミネラルウォーター商品群が順調に推移したほか、「牛乳でおいしくまろやかなココアボトル缶２８０」にも好評だったが、「牛乳でおいしくつめたいココア缶１９０」が伸び悩み、品目全体では前年同期を下回った。

食品品目は、「セノビックバーミニソフトクッキーココア味」や「スローバー」シリーズが順調に推移した一方、保存缶商品や「プロテインバー」シリーズの需要が落ち着いたことから、品目全体では前年同期を下回った。

冷菓品目は、品目全体では既存品が伸び悩んだものの、シリーズ商品の積極的な商品展開を図ったことで前年同期を上回った。

その他について、通信販売事業は、季節に合わせた商品展開やＥＣチャネル限定の企画展開およびキャンペーンを実施し、リピーターの増加と販路拡大に取り組んだ。

また自動販売機事業は、新規開拓によるプチモールの設置台数の増加を図り、対面接触を避けた多様な商品を取り扱う食品販売ツールとしての環境整備に取り組んだ。また、既設自販機の収益性の向上と効率化を図った。

酒類販売事業は、行動制限緩和により酒類提供が再開され、飲食店ルート向け商品が復調。また、人流の増加により土産用受託商品の需要も回復基調で推移した。輸出商品の需要が落ち着いたものの、限定醸造商品を展開し、ひきつづきナショナルブランド商品の強化にも取り組んだことから、全体では順調に推移した。

 

業績予想修正

ブルボンは２９日、最近の業績動向なども踏まえて２０２２年４月２８日に公表した「２０２３年３月期の連結業績予想」の修正も発表した。

２０２３年３月期第２四半期連結累計期間業績予想数値の修正については全体的に下方修正。

前回発表では、売上高４５０億円、営業利益５億円、経常利益６億円、親会社株主に帰属する四半期純利益３億円としていたが、今回発表では、売上高４３０億円（△２０億円減、△４．４％減）、営業利益１億円（△４億円減、△８０．０％減）、経常利益５億円（△１億円減、△１６．７％減）、親会社株主に帰属する四半期純利益２億円（△１億円減、△３３．３％減）とした。

またこれに伴い、２０２３年３月期通期連結業績予想数値についても全体的に下方修正した。

前回発表では、売上高９９０億円、営業利益３０億円、経常利益３０億円、親会社株主に帰属する四半期純利益２０億円としていたが、今回発表では、売上高９６０億円（△３０億円減、△３．０％減）、営業利益１２億円（△１８億円減、△６０．０％減）、経常利益１７億円（△１３億円減、△４３．３％減）、親会社株主に帰属する四半期純利益１１億円（△９億円減、△４５．０％減）とした。

ブルボンは修正の理由について、２９日公表の第１四半期連結累計期間の実績と、多くの食品などの価格改定による市場環境全体の変化、および今後の原材料やエネルギー価格の見通しを踏まえ見直した結果、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益がそれぞれ前回予想を下回る見通しとなったためとしている。