「観光の材料になればいい」特定NPO法人上越名家ネットワーク(新潟県上越市)が上越市内の歴史的旧家4邸の一斉公開を開催
特定NPO法人上越名家ネットワーク(新潟県上越市)は31日、上越市内の歴史的旧家4邸(瀧本邸、白田邸、林富永(はやしとみなが)邸、保阪邸)の一斉公開を開催した。春、秋の一斉公開は2日間だが、夏の一斉公開は1日のみ。
上越名家ネットワークは、上越市内の歴史的旧家4邸の貴重な建造物を後世に継承していくための保存活動を支援し、地域の活性化を図ることを目的にした連携活動を行うために、2020年に設立された。
一斉公開のうち、瀧本邸は約300年前の新田開発で栄えた大地主で、戦前には旧頸城村長や新潟県議会議員を輩出している。
主屋は残されていないが、当時は2階建てだった。左奥には、平成24年に登録有形文化財に指定された「懐徳亭(かいとくてい)」がある。
「懐徳亭」は、知命堂病院(新潟県上越市)創設者の瀬尾氏が、旧高田市内の自宅の離れとして大正2年に建てたもので、昭和15年にほぼ完全に瀧本邸内に移築された。広い苔庭には多くの杉があり、大きな池もある。池には鯉などもいるという。
上越名家ネットワーク会長で、瀧本家15代の瀧本宜弘(よしひろ)さんは「4邸の立ち位置は少し違うと思うが、上越市に古い建物を維持してきた。これが上越市の観光の材料になればいいと思う。他の3邸は住んでいるが、うちは住んでいないので、いずれは公園のような憩いの場になるような感じになればいい」と話していた。