「安全管理を徹底できた」新潟県阿賀野市で阿賀野市消防本部が防災航空隊との合同訓練を行った
新潟県阿賀野市消防本部は1日、安田橋運動公園第2野球場で、林野火災を想定した新潟県消防防災航空隊との合同訓練を行った。約40人の消防署員が合同訓練に参加した。
林野火災が発生した場合に備えて、迅速な活動が行えるように、消防防災ヘリコプターと連携した消火訓練を行い、有事の際に円滑な行動ができるように確認した。
訓練想定としては、林野火災が発生し、新潟県消防防災ヘリコプターを要請。水源がないため、阿賀野川生コン株式会社に支援を要請し、コンクリートミキサー車を依頼。阿賀野市消防署かがやき分署で消火栓からミキサーへ注水後、積載した水を現場へ輸送し簡易防火水槽へ注水。簡易水槽の水源を利用し、防災ヘリのバケットへ注水。その後、防災ヘリから空中消火を行う、といった想定で訓練が実施された。
コンクリートミキサー車に水を注入して、防災に活用するという手法は、2016年に発生した糸魚川大火で実際に使われていたという。そのノウハウを活かそうと、阿賀野市消防本部はコンクリートミキサー車を利用した訓練を実施した。訓練に協力したのは地元の企業である、阿賀野川生コン株式会社(新潟県阿賀野市)がコンクリートミキサー車の貸し出しなどの協力をした。
阿賀野川生コン株式会社の齋藤勝利(かつとし)工場長によると、コンクリートミキサー車に水を入れ過ぎると運搬時に水が溢れだしてしまうそうで、かがやき分署の消防員と連携を取りながら、運搬に適切な水量を確認していた。
安田橋運動公園第2野球場では、消防防災航空隊のヘリコプターに取り付けられた消火バケットへの給水訓練と、給水された水を使った空中消火活動の訓練が行われた。地上の消防署員は、トランシーバーでヘリコプターの操縦士と連携を取り、真剣な面持ちで迅速に行動していた。給水が終わると、阿賀野川に消火バケットの中の水を投下する空中消火訓練が実施された。
阿賀野市消防本部渡邉正人警防課長は、「安全管理を徹底できた。コンクリートミキサー車と航空隊との連携が上手く取れた。今後も様々な工夫をしていき、地域の安全安心に貢献していきたい」と訓練の感想を語った。