新潟労働局が三幸製菓株式会社荒川工場(新潟県村上市)へ2度目の安全パトロール実施

新潟労働局は2日、現在操業を停止している三幸製菓株式会社荒川工場(新潟県村上市)の安全パトロールを実施し、工場における労働災害対策が徹底されているかなどを確認した。

安全パトロールは、今年2月に6人が死亡した火災事故を受けて行うもの。この日は、新潟労働局労働基準部健康安全課の職員2人と、新発田労働基準監督署の職員2人が訪れた。荒川工場の安全パトロールは今年5月にも行っており、今回が2回目の実施となった。

この日の安全パトロールは、第1工場、第2工場、生地の工場の3つの建屋を新たに点検した。また、5月に第3工場と第5工場を点検した際に指摘した箇所が改善されているかの確認も合わせて行った。9時ころから開始した安全パトロールは、途中休憩を挟み約4時間かけて実施した。

今回の安全パトロールでは、荒川工場の再稼働にあたり、機械設備が稼働した場合を想定した場合、不具合が無いかなどを中心に確認した。

安全パトロール後、取材に応じた新潟労働局労働基準部健康安全課の市川尚(なお)課長は「今日見た限りにおいては、直ちに労働者の人に急迫な危険を及ぼすような状態がある箇所は認められなかったが、細かい部分で何点か指導をさせていただいた」と説明した。

なお、三幸製菓に対する労働局と所轄の労働基準監督署の合同による安全パトロールは、今回が最後となり、指導した箇所を後日写真や文書などで確認するという。今後は、所轄の労働基準監督署が必要と判断したときに、通常稼働している状態を原則無通告で確認をする形に切り替わっていくとした。

三幸製菓は全3工場のうち、新崎工場と新発田工場で6月27日から操業を再開しており、7月25日からは、「ぱりんこ」や「チーズアーモンド」など、米菓33アイテムの販売を再開した。なお、主力商品「雪の宿」は含んでいない。

今後、荒川工場の操業再開に向け準備を進めて行くものとみられる。

三幸製菓株式会社荒川工場(新潟県村上市)

新潟労働局労働基準部健康安全課の市川尚(なお)課長

(文・撮影 中林憲司)

 

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