青木環境事業が燃料電池フォークリフト専用の水素ステーション
本州日本海側で初
青木環境事業株式会社(新潟市北区、青木俊和社長)は本社敷地内に本州日本海側で初となる燃料電池フォークリフト専用の水素ステーションを設置し、21日竣工式を行った。総事業費は2億円で、環境省の「低炭素型廃棄物処理支援事業」と「水素社会実現に向けた産業車両等における燃料電池化促進事業」を活用した。
設置した水素ステーションは全国でも数少ない水の電気分解施設を併設したオンサイトステーション。電気分解で水素を製造する場合、原料は水と電気のみという。製造能力は1立方メートル/時間。設置に伴い、(水素で動く)燃料電池フォークリフトを構内作業用としてトヨタL&F新潟株式会社から2台導入した。1台あたり3分で水素を充填でき、満充填時は約8時間稼働させることができる。
竣工式にあいさつに立った青木社長は、「当社は創業以来、環境を念頭において、廃棄物処理、リサイクル事業を行っており、近年は太陽光、風力発電事業も行っています。今回、水素というエネルギー媒体を手に入れたことによって、2年後にこの敷地内に稼働する廃棄物発電施設(発電出力1050キロワット)の余剰電力(夜間や休日に発生する電力)を水素にして蓄電することができるようになります」と、廃棄物発電と水素ステーションを活用した資源のリサイクルフローについて紹介していた。
一方、一般の燃料自動車の水素ステーションについては、岩谷産業などが新潟市中央区に県内初の水素ステーションを整備中で今年度中に完成する見込みという。