「一致団結して結束してオールジャパンで」末松信介文科大臣が新潟県佐渡市を訪問し、「佐渡島の金山」関連施設を視察
政府が世界遺産に推薦した「佐渡島(さど)の金山」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)側から推薦書の不備を指摘されたことを受け、末松信介文部科学大臣は7日、新潟県佐渡市入りし、関連施設4か所を視察した。末松大臣は1日にも新潟県庁で新潟県の花角英世知事と面会している。
この問題は「佐渡島の金山」の世界遺産登録に向け、政府は推薦状をユネスコ側に提出したが、ユネスコ側から推薦状の内容の不備を指摘され、その後、政府は推薦状を再提出する方針を表明。末松大臣は7月28日の会見で「来年2月までに推薦状を再提出する」と述べている。
この日、末松大臣はまず午前中に佐渡市役所を訪れた。佐渡市の渡辺竜五市長は入院先の病院からオンラインで出席し、現場では伊貝秀一副市長が対応した。渡辺市長は「国、県、自治体一体となって、ぜひお力添えを頂き、佐渡の悲願を達成したい」と話した。
末松大臣は佐渡市役所訪問の後、相川金銀山宗太夫抗・金銀山資料館や佐渡奉行所など「佐渡島の金山」の関連施設を視察した。花角知事も途中から同行した。
その後、佐渡市両津港佐渡汽船ターミナルで報道陣の取材に応じた末松大臣は、「今日は有意義な視察ができた。再提出へ向けて一致団結して結束してオールジャパンでやっていこうと申し上げた。渡辺市長からはオンラインで、『起こってしまったことは起こってしまったことなので、未来へ向けて再提出をすることをやっていきましょう』という極めて前向きな話を頂戴した。文科省も今度はしっかりとした書類を作成したいと考えている。現場を体感し、伝統的な手工業が分かり、私にとっても大変勉強になった。次の内閣改造で文科大臣が変わっても引き継ぎをしっかりやりたい」と語った。
その後、取材に応じた花角知事は「末松大臣には土木技術や精錬技術など江戸時代の佐渡金山のレベルの高さを理解してもらえたと思う。岸田総理も確実に世界遺産に登録を目指すと明確におっしゃっておられるというので、今度はユネスコのガイドラインに適合した推薦書を作って推薦をし、世界各国の方々に理解していただく。そういう道をしっかり歩んでいきたい」と話した。
(文・撮影 梅川康輝)
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