小柳建設(新潟県三条市)が21日から25日まで松本城の浚せつ工法の実証実験に参画
小柳建設株式会社(新潟県三条市)は今月21日から25日まで、長野県・松本城の浚せつ工法の実証実験に参画する。長野県松本市より発注されている実証実験は、松本城の本格的な浚せつ施工に向けた最適工法の選定に向け、同社を含めた3社で行われるという。
浚せつ工事は、河川や湖沼などの底面に堆積した土砂を取り除く作業のこと。水底に溜まった土砂を除去することで、悪臭除去、水質向上、河川の流下能力を高めるなどが期待できる。
その浚せつ工事において同社は、皇居外苑千鳥ヶ淵をはじめとした日本各地の名所での実績を積み上げている。同社の浚せつ技術の特徴は、長い配管で泥を送ることができることや、特殊な吸引技術により施工時に出る悪臭を削減できることなどがある。
一方、松本城付近は国史跡に指定されており、年間を通じて観光客が多い長野県の名所であるため、悪臭を放つ泥の露出や巻き上げを避けたいという要望など施工条件に制約があるという。こうした中、複数社の応募の中から3社が選ばれ、今回の実証実験が行われることになった。
今後、実証実験の結果を踏まえて、松本城の濠全体の浚せつ計画が2022年度までに策定され、23年度より本格的な浚せつ工事が行われる予定。