「子育てするなら燕市」新潟県燕市の鈴木力市長が定例会見を開き、不妊治療費助成制度の拡充を発表

新潟県燕市の鈴木力(つとむ)市長は29日、燕市役所で定例記者会見を開き、不妊治療費(保険適用分)の自己負担額を助成する制度を拡充し、さらに手厚く支援することを発表した。

燕市は、4月に不妊治療費の1部が保険適用になったことを契機に、より治療を受けやすい環境を整備するため、既存の助成制度の見直しを行った。特定不妊治療・一般不妊治療の区別なく保険適用分の自己負担額を、夫婦とも年度内50万円を上限に全額助成し、さらに年齢制限・回数制限を撤廃したことで、県内トップクラスの助成制度となる。この助成制度を拡充することで、子どもを望む夫婦の背中を後押しするとともに、「子育てするなら燕市」の推進を図るという。

燕市では、平成23年度から特定不妊治療費助成を開始し、平成29年度からは一般不妊治療費の助成も開始した。この制度を利用した夫婦からは29日までに計246人の新生児が誕生している。

改正後の燕市不妊治療費助成事業の対象者は、夫婦などのいずれか一方または両方が受診日において燕市民であること・夫婦などのいずれか一方または両方が申請日において燕市民であること、または上記両方の条件を満たす人が対象。助成対象は、令和4年以降に医師が不妊治療のために行う保険診療内の検査・治療、一般不妊治療(タイミング法・人工授精)、生殖助医療(体外受精・顕微授精)、男性不妊治療となっている。

助成額は、自己負担額の全額(夫婦などそれぞれ年度内上限50万円)で、助成回数や年齢制限の制限はともに設けられていない。ただし、保険診療の体外受精の場合、年齢や回数の要件はあるという。

なお、令和4年3月31日以前の治療については、改正前の制度に基づき支給される。

燕市の鈴木市長は今回の発表について「(燕市は)人口減少という地方都市共通の課題に直面している。その1つの対策として、子どもを産み育てることを望んでいながら、なかなか子どもに恵まれない人たちに費用負担を応援することにより、命が誕生し、燕市も人口が増える。人口減少ということに対して非常に有効な政策だと思っている。公費を投入する価値のある政策だと思っている」と話した。

燕市の鈴木力市長

不妊治療費助成制度の改正前と改正後の比較表(燕市報道資料より)

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