「課題を十分整理をしないままに飛び込んだという印象」、新潟県の花角英世知事が新型コロナウイルス患者全数把握をめぐる動きに言及
新潟県の花角英世知事は31日、新潟県庁で定例記者会見を開き、新型コロナウイルス感染者の全数把握の見直しを巡る政府の対応や今後の進め方について所感を語った。
新型コロナウイルス感染者の実数把握の見直しについては、政府が自治体の判断で実施する意向を示したが、その後、全国一律で対応していく方針を示すなど、一部自治体から混乱の声があがった。花角知事は、「課題を十分整理をしないままに飛び込んだという印象を持っている」と語った。
全数把握から定点観測へ移行するにあたり、希望する自治体から先行して実施するという報道があったことに対し、花角知事は、「定点観測に移行するにあたって、全数把握とどういう関係に立つかという傾向を得るために、十分捉えられるということを検証するトライアル的なやり方であれば、そういうやり方はあると思う」と話した。
また、政府に対する全国知事会としての要望のあり方について、花角知事は、「地域による温度差なり事情の違いは、当然どんな課題にもついて回る。その中にあって、共通項を探りながら国や関係者に問題提起をしていくのが全国知事会の役割」と語った。
新型コロナウイルス感染者数把握について新潟県は、当面の間は全数把握を継続する方針を示している。一方、政府は9月中旬にも全国一律で全数把握を見直し、定点把握に移行したい意向を示している。
(文・撮影 中林憲司)
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