新潟県の花角英世知事が会見、新型コロナ対策の強化やGo To Eat食事券の販売一時停止など発表
新潟県の花角英世知事は23日に定例会見を開き、新型コロナウイルス対策として保健師などの職員の募集や、Go To Eatキャンペーンの食事券の新規販売一時停止、また年末年始の相談・受診方法についてを発表した。さらに、今年の振り返りや来年に向けた抱負についての記者からの質問に答えた。
Go To Eat食事券は新規販売一時停止
国からのGo To Eatキャンペーンの見直し検討の依頼を受け、県では12月26日から1月11日まで、食事券の新規発行を一時停止する。なお、キャンペーンは当初より26日から1月4日までを年末年始の販売休止期間として定めており、今回の措置は販売停止期間の終了が1週間ほど延びた形になる。
一方で、すでに発行された食事券や付与されたポイントの利用自粛は呼びかけない方向であり、これについて花角知事は「元々自粛は、感染ステージ3以上担った場合に呼び掛けるものであり、専門家の意見も交えた結果、新潟県は新規販売の一時停止に留めることになった」と話した。しかし、「会食にあたってはこれまで通り、大人数を避けるなど感染対策をしっかりとした上で開催してほしい」と注意も促している。
また一方、Go Toトラベルキャンペーンが28日から全国一斉停止される件については、「事前に相談もなかったため、私も少し驚いたが、政府の強い意志の表れだと思う。トラベル事業には期待している声も多いと思うので、新潟のようなステージ2相当の地域については柔軟に扱いを変えられるような工夫ができればと思う」とコメントした。
年末年始の医療機関について
花角知事は、年末年始における感染症相談・受診の方法についての周知もおこなった。29日、30日までは、一部の診療・検査医療機関が県に協力し、日中は地域の医療機関で対応が可能となっているため、咳などの症状が確認された場合は、従来通りかかりつけ医など地域の医療機関へ受診することを推奨している。
一方で、31日から1月3日は多くの医療機関が休診となることから、県では24時間対応の「受診・相談センター」への電話を呼びかけている。12月29日から1月3日の間は、1日100件程度のPCR検査を実施可能な「大規模検査センター」を設置し、「受診・相談センター」から案内を行うという。
新型コロナ対策強化のため保健師などの職員を募集
県は、新型コロナ対応業務に従事する保健師および介護人材を確保し、体制を強化すため、職員を募集する。
保健師は会計年度任用職員として県内保健所や県庁の新型コロナウイルス医療調整本部で積極的疫学調査などに従事する。採用の時期は2021年1月上旬で、採用人数は5人。新津、柏崎、糸魚川の各保健所へ1人ずつと、県庁へ2人派遣される。募集期間は12月23日から1月4日まで。応募先は、前述の保健所と県庁福祉保健課まで。
介護人材は、「新潟県介護サービス施設・事業所への応援職員派遣事業」として新型コロナ感染症発生施設に職員を派遣している非発生事業所において介護業務を従事する。採用人数は3人程度で、12月20日から随時募集している。応募先は、株式会社ツクイスタッフ新潟支店まで。
花角知事が新型コロナ対策に追われた1年について振り返る
花角知事は記者から今年の振り返りについて尋ねられ「今年の1月はベトナムを訪問し、新潟とベトナムの経済交流を促すセミナーなどを今後開催していく話をした。新潟の経済成長をさせていく1つの機会になると思っていたが、2月以降は新型コロナウイルスが発生し、感染予防や、経済との両立を図る仕事に追われることとなった。昨年会見の場で2020年の目標を“挑”という漢字一文字で表したが、なかなか思うように新しいことを始める仕事はできなかった 」と話した。
一方で、「起業や、農業における園芸への転換などの新しいことへ挑戦する人への支援は着実に進めることができたと考えている。県内のスタートアップ支援施設は新たに増設され、IT関連の企業は新潟駅周辺に集積し始めている」と振り返った。そして記者から来年の漢字を訊かれた際には、「伸」 の文字を挙げ、「来年こそは(経済成長などの仕事を)伸び伸びと進めていきたい」と話した。