「物価高騰対策の第2弾、第3弾の際の参考に」岸田文雄総理大臣が新潟入りし、新潟県村上市を視察、新潟市内で車座対話も実施
岸田文雄総理大臣は4日、新潟入りし、水害被害にあった新潟県村上市の小岩内地内を視察した後、新潟市秋葉区で車座対話を行った。この日は、谷公一防災担当大臣のほか、新潟県の花角英世知事、地元首長、県選出の国会議員なども参加した。
岸田総理は、村上市の災害廃棄物仮置き場を視察した後、被害の大きかった村上市小岩内地内を視察した。岸田総理は小岩内地内の視察後、見学していた市民と会話を交わした。岸田総理は「皆さんは、本当に一瞬の判断で命だけは守られたので、本当に素晴らしい決断だったと思います。これからやはり生活や、なりわいを取り戻すことが大事。県、市としっかりと連携しながら、最大限支援させていただきますので、ぜひそれぞれのご苦労を地元の議員にもしっかりと伝えていただきまして、みんなで協力して努力したいと思いますのでどうぞよろしくお願い申し上げます」と語った。
さらに、株式会社白銀(しろがね)カルチャー(新潟市秋葉区)で、新潟県の橋本憲次郎副知事を司会者として、県内の5人の経営者たちと物価高騰をテーマに車座対話を行った。
冒頭の挨拶で、岸田総理は「今、物価高騰、それも世界規模の物価高騰によって、私達の国もあらゆるところで大きな影響を受けている。あらゆる業種において、生活において仕事において本当に様々な影響を受けている。これが厳しい現実です。農業において不可欠な肥料や畜産にとって必要な飼料、それから燃料費をはじめとするエネルギー価格が農業全体にも影響が出ているわけですし、またガソリンをはじめとするエネルギー価格の高騰、これは生活者や幅広い分野に大きな影響を与えている。こうしたことで、皆さんはいろんな形で物価高騰の影響を受けておられるが、その中でいろんな工夫をされて頑張っておられると想像するが、それぞれの立場でお聞きし、これから政府においても物価高騰対策の第2弾、第3弾の際の参考にさせていただければと思ってきました」と語った。
その後、岸田総理はぶら下がり取材に応じ、「今回の村上の災害については激甚災害に指定する見込みだ。自治体と連携をしながら、政府一体となって、生活再建ために全力を尽くす。合わせて、事前に様々な防災減災対策、いわゆる国土強靭化の対策についても重要性を認識しながら取り組んでいく。また、物価高騰をテーマに車座で意見交換を行ったが、食料品やエネルギー価格上昇が大きな影響を与えていると改めて感じた。国民の生活を守るために、政府としても責任を担っていかなければならない。エネルギーについては、3,000億円を投入して、リッター200円を超えていたガソリンを170円以下に抑制をしてきたわけだが、引き続き、電力・ガスの安定価格のなどの対策を具体化していきたいと思っている」と語った。
また、新潟県の花角英世知事は「地域の視察をしていただくという意味で、本当にありがたい。また、小岩内地域の区長さんが的確な避難の判断をし、そして地域住民がそれに従って、適切な避難行動を取れたというこれは災害対策ソフト面で非常に重要なことだということを岸田首相がご認識されたではないかと思う。流木と土砂は今回かなり撤去されて、集落の元の姿になっているので、復旧は着実に進んでいるなという印象がある。しかし、一人一人のご家庭の生活再建ということはこれからだと思う。県も地元の市も含めて連携してできるだけの後押し、支援を考えていかなければいけない」と語った。