新潟県の燕三条で、SDGsの考えを取り込みながら地域産業の活性化に取り組む企業チームが発足

SDGsの目標を燕三条と経営理念へ翻訳した「エムテートリマツが考える16のゴール」

株式会社エムテートリマツ(新潟県燕市)が、SDGsの考え方を取り込みながら、燕三条地域の産業の活性化を目指す活動を進めている。この一環として、12月にSDGsを実践するものづくり企業が集まるサイトをオープンした。新たな取引先からの受注を確保し、地域産業の活性化を狙う。

エムテートリマツは1937年創業で、業務用厨房用具・給食用品を取り扱う老舗総合商社。同社が拠点を置く燕三条地域は、金属加工技術の集積地として全国的にも有名だが、近年は後継者不足による廃業の増加が顕著な課題となっている。プレス加工や研磨加工など、専門的な技術を持つ工場が多く集まり分業体制を採る地域の中で廃業が進むと、産業の空洞化と衰退に繋がる、と考えたエムテートリマツでは「地場産業を持続させたい」との考えから今回の活動を始めた。

エムテートリマツでは、持続可能な開発目標のための世界的な取り組み「SDGs」を、地場産業の継続・発展に呼応するものだとして活動に取り入れている。一方で、17の目標と169のターゲットが設定されるSDGsは難解に考えられやすく、かつ全世界的・政治的な目標としての意味合いも大きいため、エムテートリマツはSDGsの各目標を燕三条、あるいは中小企業の経営指標として翻訳し「エムテートリマツが考える16のゴール」を作成。地元企業へSDGsの考え方を解説する活動を今春から行っている。

16の各ゴールは、SDGsの目標に対応している

その後、SDGsの考え方を理解し、基準にも達した地元企業25社で「エムテートリマツSDGs調達事業チーム」を発足。12月初旬には同チームのWebサイトを公開した。

サイトでは、前述のSDGsに取り組みながら、ものづくりの技術を受け継ぐ燕三条企業を紹介すると同時に、商品開発において金属加工を必要としている外部企業からの案件を募集し、注文ごとに最適な技術を持つ企業チームを編成して仕事を受注することで地域の産業の活性化をしていく。

エムテートリマツでは今後、事業チームの認定企業をさらに増やしていくと同時に、同社が手がけてきた厨房用品以外の事業者、例えば、医療関係などからの依頼を獲得していくことで、燕三条にこれまで以上に多種多様な仕事と取引先を提供していくことを目標としているという。

 

【関連リンク】
株式会社エムテートリマツ webサイト

エムテートリマツ for SDGs調達

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