【書評】これでいいのか新潟県新潟市

これでいいのか新潟県新潟市
編者:鈴木ユータ
発行所:株式会社マイクロマガジン社

2021年1月12日に(株)マイクロマガジン社が「新潟県」の書籍、地域批判シリーズ「これでいいのか新潟県新潟市」(文庫/書籍/320ページ)を発売する。

「これでいいのか新潟県新潟市」は、通巻150号、発行累計は100万部を超えた地域批判シリーズの最新刊だ。編集者が実際に新潟に赴き細かな点まで取材を徹底的に行い、地域の素晴らしさや問題点などのあらゆる事をまとめた一冊となっている。

本書は下記の9章から構成される。
第1章【水と米と共にある新潟市の歴史】
第2章【新潟市ってどんなトコ】
第3章【新潟市民ってどんなヒト】
第4章【吉と出るか凶と出るか 中央区の大開発!】
第5章【発展しきれない北区と東区の現状】
第6章【郊外の西区と田舎の西蒲区の明暗】
第7章【バランス良しで伸びしろがある江南区】
第8章【にぎわいをつくりたい秋葉区と南区】
第9章【新潟市よ!今こそ復活へのリスタートの時だ!!】

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新潟県に住んでいる人間なら「新潟では杉と男は育たない」という言葉を一度は聞いたことがあるだろう。確かに新潟では女性の就業率が高く、そんな働き者の女性に頼りがちになってしまう男性が少なくないという事は容易に想像できる。しかし、男が育たない原因はそれだけでなく「新潟県ならではの風土」も起因しているという。

本書は新潟にあるステレオタイプな考え方の理由まで徹底調査し、納得のいく根拠にまで落とし込んでいる。些細な県民性や地域性を深く堀り下げることによって、地域毎の問題を十分に炙り出し、課題の抽出から、解決策の提案までを充分に行っている。

「敵を知り己を知れば百戦危うからず」ということわざにもある通り、まずは己を知ることが地域課題を解決する第一歩だ。先にも言う通り、本書には新潟という地域を知る手がかりが幾つもある。まずは本書を読み、新潟市に共通した社会風土を理解した上で新潟を眺めてみると、また一つ、今までとは違った観点から新潟を捉える事ができるようになるかもしれない。

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