「親鸞は流罪をプラスに捉えていた」新潟県上越市で親鸞研究家の太田空賢氏を講師に迎えた講演会
上越郷土研究会(新潟県上越市、花ケ前盛明会長)は17日、親鸞研究家の太田空賢氏を講師に迎え、第18回文化講演会を上越市内で開催した。当日は市民など約70人が会場に集まり、講演に耳を傾けた。当日は、新潟県立高田南城高校社会人講座講師の青山増雄氏も講演した。
親鸞は、鎌倉時代前半から中期にかけての日本の仏教家で、浄土真宗の宗祖とされる。法然を師と仰いだ。また、親鸞は1207年に越後へ流罪となり、1214年に旅立つまでの7年間を越後で生活した。
太田氏は「親鸞は、法然が流罪になったから自分も流罪になったと言い、だからこそ、親鸞の教えが田舎まで広めることができたと言っている。親鸞は流罪という出来事を必ずしも悪くは思っていず、プラスに捉えていた。それは、越後で恵まれた生活があったのではないか」と話した。
その上で、「越後は親鸞を懲らしめるところではなく、非常にいいところだったのではないか。だいたい、嫌な印象がある場所に、妻や子供など家族の大部分が越後に移り住むということは普通ありえない」などと語った。