「交通警察活動を取り巻く環境が厳しさを増していく時期」県庁正面玄関で、秋の交通安全に向け交通警察隊員の出発式が開催


新潟県警察本部は21日、県庁正面玄関にて、白バイとパトカーの出発式を開催した。出発式には新潟県の佐久間豊副知事が出席し、花角英世知事に代わって交通機動隊・高速警察隊を激励した。

 

冒頭、新潟県警察の山田知裕本部長は、「これからは天候や道路状況が悪化など、交通警察活動を取り巻く環境が厳しさを増していく時期であり、受傷事故防止には万全を期すようお願いしたい」と、出発式に参加した交通機動隊・高速機動隊の隊員19人に向けて、訓示を贈った。

新潟県警察の山田知裕本部長による訓示の様子

県内における20日までの発生件数は1,880件で、負傷者数は2,154人。昨年度と比べて、発生件数と負傷者数は減少している。しかし、交通事故での死者数は増加しており、20日までに36人が命を落としている。そのうち、65歳以上の高齢者の死亡者数は22人で全体の61.1パーセントとなっており、高い割合を占めている。県内では18年連続で交通事故による高齢者ドライバーの死者数が増加している。高齢者が被害者となる事故防止が大きな課題となっている。

また、歩行者を巻き込む死亡事故も増えていることから、県では高齢者をはじめとする歩行者の安全拡大、特に横断者などの交通事故防止、飲酒運転の撲滅、自転車の交通ルール遵守などを重点に幅広く啓発を展開していく方針だという。

このような情勢の中、21日から30日までの10日間は「秋の交通安全運動」が実施され、夕暮れの早まりと秋の行楽期が重なる時期に交通事故が多発することから、広く県民に交通安全思想の普及・浸透を図り、交通ルールの遵守と正しい交通マナーの実践を習慣付けることにより、交通事故防止の徹底を図るという趣旨の元、実施される。

出発式では、新潟県魚沼市出身のアーティスト「TSUNEI」が作詞・作曲をしたオリジナル交通安全ソング「ゆっくり行こう」が初披露された。それに合わせて、新潟大学交通安全サポーターの「NUTS」による高齢者の運動機能の維持向上に役立つ交通安全体操も初披露された。

オリジナル交通安全ソング「ゆっくり行こう」初披露する、アーティストのTSUNEIさん(中央)と新潟大学交通安全サポーターの「NUTS」(左右)

出発式の後、新潟県警察の山崎和幸交通部長は記者に向けて会見で、「夕暮れ時が早まっており、ドライバーの人は早めのライトの点灯、歩行者の人は道路に出るときは、左右確認を徹底してもらって、交通事故防止に努めて頂きたいと思う」と呼び掛けた。

また、オリジナル交通安全ソングを初披露したアーティストの「TSUNEI」さんも会見、「(披露した曲は)高齢者の人に向けてっていうのはあったのですが、子ども達からお年寄りまでの皆さんに聞いていただきたいと思う。危ないですよ、気を付けてくださいというのではなく、もっとゆっくり落ち着いて走ったら、街も美しいし安全に過ごせますよというイメージで作った」と話した。

出発式の様子

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