【独自】新潟維新の会「大変困惑」、水と油?の立憲民主と維新の共闘合意をどう見るか、県内関係者に聞く
立憲民主党と日本維新の会が今秋の臨時国会で国会法改正案の提出などで共闘していくことで初の合意となったが、これに関して、両党や自民党の新潟県内関係者にコメントを求めた。
合意内容は、臨時国会の召集要求に政府が応じるようにするための国会法改正案の提出や、旧統一教会の問題について協議を始めることなど6項目。
立憲民主党の米山隆一衆院議員は「共闘するとして合意した事項は、ニュアンスの差こそあれいずれも実行すべきものなので、合意自体は問題ないと思います。ただ、維新分裂騒動を当事者として経験した者として、維新は党内の事情で正式な合意を簡単にひっくり返す政党です。この合意も、いつ維新側がひっくり返すかもしれないものと捉えざるを得ないと思います。立憲としては、合意事項に挙げられた6つの政策課題は、維新が合意書通り協力するなら協力を得て実行するし、維新が合意書を破棄しても変わらずに実行するという覚悟が必要かと思います。なお、今まで維新は、立憲と共産党との合意を『立憲共産党』と揶揄してきましたが、それはこの機に訂正すべきだと思います。訂正されないなら、今後『立憲維新の会』と揶揄されてもやむをえないということになりますから」と述べた。
一方、日本維新の会新潟県総支部の石﨑徹幹事長は「全く事前に地方組織に話があったわけでもなく、大変困惑している。国民民主党との連携なら理解できるが、立憲民主党との連携というのは、相当な議論の末での決断になるはずだが、それが全く見えない。党員の方からも困惑の声が上がっている」とコメントした。
新潟県内の自民党関係者は「合意内容を見ても、何故合意したのかよく理解出来ない。岸田政権を倒したいだけなのか、保守系の維新と社民系の立憲で、ちょっとわからない。今の岸田はだめだと自民党から保守層が離れているのに、維新が立憲と手を結んだら保守層は国民民主か参政党に流れますね」と話している。
立憲民主党は革新的、日本維新の会はどちらか言えば保守的で、いわば「水と油」と言われてきたが、野党第1党と第2党の両党が今回国会内で初めて共闘することで、政権与党との対決姿勢を明らかにする狙いもあると思われる。しかし、県内関係者の大方はなぜ合意したのかという声が聞かれる。
「野党の弱いもの同士は手を組む必要がある」と指摘する声もあるが、旧統一教会問題や国葬問題で支持率が低下している岸田内閣とどう対決していくのか。両党の今後の動向が注目されるところだ。
(文・梅川康輝)