小此木八郎内閣府特命担当大臣が大雪となった新潟県上越市高田を視察

高田市街の除雪状況を視察した

小此木八郎内閣府特命担当大臣が14日、新潟県上越市を訪問し、記録的な大雪となった上越市高田地区の被害状況を視察した。

新潟県の花角英世知事、高鳥修一衆院議員、上越市の村山秀幸市長らと上越市南本町の倒壊家屋や市道の除雪状態を視察した後、妙高市の入村明市長、糸魚川市の米田徹市長らが加わり、上越市の高田城址公園内のオーレンプラザで意見交換会を行った。意見交換会の冒頭、花角知事と3市長が小此木大臣に要望書を手渡した。

新潟県の花角英世知事、3市の首長が要望書を手渡した

 

会議冒頭の挨拶で、小此木大臣は「今日は早朝から来て、高田を歩かせていただいた。災害救助法の適用はありがたいが、これから除雪作業をしなければならない中、お年寄りが多く、若いマンパワーが足りないと聞いている。長きにわたる除雪期間になる中で、災害救助法適用のさらなる期間の延長の要請も承っている」と話した。

続けて、花角英世知事は「小此木大臣にはつぶさに旧高田市街を視察していただき、市民の声にも聞いていただきありがたい。今回の雪は短期間で集中的に降り、経済活動や市民生活に重大な影響を与えている。災害救助法の適用を含めて、地元の各市と連携して取り組んでいるが、通常の生活に戻すにはまだ大変な労力がかかる」と話した。

新潟県、新潟県市長会、新潟県町村会の豪雪に対する緊急要望書によると、11日時点の新潟県内の平均累計積雪量は過去10年で最大、直近の大雪年である平成29年度と比べても約2倍となっている。また、11日時点の県内の道路除排雪費はすでに約80億円に達し、平年の同時期の約2倍となっている。今度も雪庇(せっぴ)処理費用などにより、例年を大幅に上回ると見込まれており、意見交換会で県や地元首長は国に対して財政支援を求めた。

上越市高田地区では7日から雪が降り続き、10日に積雪240センチメートルを超え、1986年以来35年ぶりの豪雪となった。10日には災害救助法が適用され、陸上自衛隊高田駐屯地が上越市で高齢者施設などの除雪作業を行った。

一方、会議後の取材で、小此木大臣は「自分の足で地域を歩き、豪雪をこの目でしっかりと見た。お年寄りの雪かきを拝見し、悲痛な叫びを聞いた。とにかく、公共な立場である国と自治体の中での情報共有が大切だと改めて思った。マンパワーの支援に加えて、これからの財政的支援も考えていかなければならない。首長からは災害救助法の適用の延長の要請があったが、しっかりと自治体と話しをして前に進めたい。私は横浜出身で、雪が何メートルも積もるというのは経験がない。雪の重さで戸が開かないとお年寄りから聞いて、心が痛む思いがした」と話した。

取材りに応じる小此木大臣

 

少子高齢化による除雪のマンパワー不足について、花角知事は「事業者についても他県からの応援などで工夫をしてもらっている。自治体としても、ボランティアを集めるなど検討していく」と述べ、高鳥衆議院議員は「自衛隊は地元の高田駐屯地の方も被災しているので、地元だけでは限界がある。防衛省は自衛隊の広域派遣を進めると公言している。菅義葦内閣総理大臣もしっかり取り組みたいと明言しており、これから政府の中で調整を進めるだろう。ぜひ、そうしてほしい」と語った。

小此木大臣は、同日午後には同じく大雪に見舞われた富山県に入り、氷見市や高岡市を視察した。

視察する小此木大臣(左)と説明する上越市の村山秀幸市長

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