「積極的に応援させていただく」、新潟市の中原八一市長が農業協同組合代表者などと意見交換会
新潟市の中原八一市長は30日、新潟市内において、新潟市が取り組む「儲かる農業」の実現に向け、農業協同組合や農業関係団体の代表者などとの意見交換会(令和4年9月農政懇談会)を行った。
意見交換会には、JA新潟市、JA新潟中央会、JAかがやき、JA全農にいがた、NOSAI新潟の代表者などが参加し、今年の米や園芸作物における収穫状況および販売状況のほか、燃料費や肥料代の高騰による影響、また、農家の後継者不足の現状などを話し合った。
JA新潟市によると、今年の米の収穫は現在67パーセントで、若干進度が遅れており、その要因としては、大規模化が進んでいることがあると説明した。また、米の品質については、コシヒカリの一等米比率は、80.2パーセントで、若干の下がり気味だという。一方、コシイブキの一等米比率は、50パーセントで、かつてない低さの比率だと説明した。
例年と比較して一等米比率が下がっていることについて、8月の長雨による日照不足や、9月に入り好天が続いたことにより、米粒の内部に亀裂を生じる「胴割れ」が発生したことが要因と説明した。
園芸作物においては、今年度は気象的要因での販売額の減少は無かった一方で、生産者の高齢化や後継者不足により、栽培体制の縮小や離農が進む現状がある。特に、施設園芸や果樹栽培で厳しい状況が目立ち、上期の園芸販売額は計画より1億円程度減少する見込みだという。
また、JA全農にいがたは、担い手の確保への取り組みについて、「省力化して農業に取り組むことに加えて、新規に農業へ参入する人を増やし定着してもらうことが大事なことだ」と主張した。参入障壁を低くし、若い人が取り組めるように行政やJAと連携と図り、新規参入がしやすい取り組みを考えていきたいとした。
中原市長は「これまでも農業は大変な状況だと思っていたが、今もなお大変だという状況を聞きあらためて認識した。飼料や肥料、燃料代の高騰によって、生産現場の悲鳴のようなものがいままで以上に増えてきている。いただいた意見を踏まえ、検討して対応をしていきたい。引き続きしっかりと連携をしながら、儲かる農業の実現に向け、園芸による地産づくりを、積極的に応援させていただきたい」と話した。
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