新潟県と長岡技術科学大学が防災・減災に関する包括連携協定を締結
新潟県と国立大学法人長岡技術科学大学は21日、防災・減災に関する包括連携協定を締結した。今後はこの協定に基づき、地域の防災リーダーの育成や災害対応技術の実践研究センターの設立などで協力していく予定であるという。
長岡技科大はこれまでにも、東京電力ホールディングス株式会社でも共同研究プロジェクトについて連携するなど防災に関する研究への取り組みを行っており、SDGsの分野でも、国際連合から東アジアで唯一のハブ大学として選ばれ、持続可能な社会の構築や人材教育などへ取り組んできた。
こうした取り組みを進める中で、長岡技科大は防災に係る様々な研究を産学官の連携で実施するとともに、開発された技術の社会実装に関する実データを取得する場所を整備する「地域防災実践研究センター」の構想を策定。昨年10月末に新潟県へ説明し、今回の包括連携協定の締結へ至った。
締結式に際し新潟県の花角英世知事は「県民の生命と財産がもっとも大事な中で、防災・減災にはしっかりと取り組んでいきたい。県内企業が持つ技術や、いろいろな大学が持っている力を組み合わせて、新しい防災に関するサービスや商品を生み出していく、“防災産業”を新潟県で育成、集積することに力を入れていきたい」と長岡技科大との協力による新たな産業の創出へ期待を示した。
長岡技科大では今後、県からの意見も取り入れながら、大学敷地内の施設を「地域防災実践研究センター」として改修。企業との共同研究施設として運営すると同時に、その研究を実践的に利用していく防災施設として運用していく予定である。