新潟県柏崎市で「原子力災害を想定した冬季避難訓練」を実施

避難訓練の様子

26日、柏崎刈羽原子力発電所が立地する柏崎市の市野新田で原子力災害を想定した避難訓練が実施された。参加者は新潟県、柏崎市、陸上自衛対第2普通科連帯、柏崎市市野新田地区住民で、総勢約50名の人員が訓練に参加した。

訓練は、地震(震度6強)を起因とした原子力災害が発生し、地震動に伴う除雪道路の雪壁などの崩壊により一般車両が通行不能となり、孤立地域が生じたと想定。地震による負傷した孤立地域の住民を、陸上自衛隊の軽雪上車および県消防防災航空隊のヘリコプターによる救助し運搬を実施した。

また、2日後に原発から放射性物質が放出し、一時移転対象地域が決定したと想定した訓練では、地域住民を陸上自衛隊の大型雪乗車により救助した。

今回の訓練を視察した新潟県の花角英世知事は、「関係者間の円滑な連携ができたのではないかと考える。『厳しい大雪の中で、孤立した方をどのような形で住民を救出できるか』というところはある程度達成できたのではないかと思う」と話した。

同じく訓練を視察した柏崎市の桜井雅浩市長は、「過去に北海道の原発での避難訓練を視察したことがあり、最悪の事態を想定し是非柏崎市でも訓練をしたいと願っていたが、今回このような形で冬季間の訓練をしていただけたことに感謝している。今回何らかの課題も見えたかと思うので、そういった課題を一つ一つ解決しながら、実行性のある避難計画を作り上げていきたい」と話した。

今月22日に開かれた「新潟県原子力発電所第2回新潟県原子力発電所事故に関する検証総括委員会」によると、県では今年度、道路被害や季節別に避難シミュレーションを行なっていて、結果が出たら県の避難委員会などにフィードバックしていく計画になっている。

一方、柏崎刈羽原発7号機職員が他の所員のIDカードを使って中央制御室に不正に入室した問題についての記者からの質問に対し、花角知事は、「入退出はセキュリティ管理の基本だと思うが、安全管理は大丈夫なのかと心配になる事案だ」と話していた。

避難訓練の様子

避難訓練の様子

避難訓練の様子

避難訓練の様子

避難訓練の様子【新潟県提供】

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