新潟市立岩室保育園(新潟市西蒲区)で園児たちがバスのクラクションを鳴らす訓練

訓練が実施された新潟市立岩室保育園

新潟市西蒲区役所、株式会社イドム(新潟市西区)、新潟市立岩室保育園(新潟市西蒲区)は14日、全国的に問題となっている園児バス内への子ども置き去り対策として、実際に園児がバスのクラクションを押して、鳴らしてみる訓練を実施した。

園児自らが、普段から通園のために乗っているバスのクラクションを押して、鳴らしてみることで、置き去り事案が発生してしまった場合に、自分の存在を外部に伝えることのできるように訓練した。参加したのは岩室保育園に通園する園児約65人。園児たちは、保育園の前に駐車されたバスに次々と乗り込み、担当保育士の話をよく聞いて、バスのクラクションを鳴らしていた。

園児たちはクラクションを鳴らしてみて「びっくりした」「思ったより(クラクションのボタンが)硬くなかった」と感想を話していた。

訓練の主催団体の1つであるイドムによると、この取り組みは2021年7月の福岡や、2022年9月に静岡で発生した、園児が送迎バスに置き去りにされ死亡した事件を受けたもので、「置き去り防止チェック表」などの防止策を講じる中で関連団体と話し合い実施した。

イドムの南須原哲課長は、「こういう活動を広げていけば、園児も経験になる。また、近隣住民の人もそういう音が鳴れば、なにかあるのではないかと注意を払ってくれるのではないかと思う」と語った。

岩室保育園の瀬戸川敬子園長は、「普段から子どもたちを取り残すことなく、しっかり見守るのが大前提なのだが、万が一の場合にも備えて、子どもたちが自分で助けを呼ぶ行動がとれることも大事だと思う」と話した。

つづけて、「今日のこと(実施された訓練)で、子どもたちがいざとなったら自分で助けを呼ぶ方法を知れたのはとても良かったと思う。そういう事態が起こらないように、私たちのほうで委託先とも連携を強化して、マニュアルを確認しながら共通認識を持ち、子ども達の安全を守っていきたいと思う」と子どもを見守る側の方針を語った。

株式会社イドム(新潟市西区)の南須原哲課長

岩室保育園(新潟市西蒲区)の瀬戸川敬子園長

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