新潟県原発技術委員会再任を求め立石雅昭委員が再び記者会見

立石雅昭委員

新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会の委員2人が、次年度の再任を求めている問題について、委員の1人である新潟大学名誉教授、立石雅昭委員が記者会見を開いた。立石委員が再任を求めて会見を開くのは1月21日ぶりであり、今回は主に、技術委員会の人数の拡充を県へ求めることについて話した。

立石委員は1月21日の会見後、「県技術委員会への再任を求める要望」を花角英世知事へ提出した。それに対して立石委員への直接の回答はなかったものの、27日の定例会見で花角知事は「県の内規の考え方に沿って来期の委員を選任したい。再任要望には応じない」と考えを示した。

立石委員は上記の知事の発言を「私たちへの回答」とし、再び再任を求めるための会見を開いたという。技術委員会は現在の14人中7人が高齢などを理由に次年度以降再任されず、新しいメンバーを加えて10人ほどになる見通しだが、立石氏は「再び原発を再稼動しようとしているこの時期になぜ縮小するのか。技術委員会の本来の役割を考えた時、必要を見て拡充すべきであり、それが県民へ対する責任であると思う」と県の方針を批判した。

さらに「(『高齢から高齢から新しい知見を取り入れづらくなる』との理由で非再任となったが)これまで委員は時々の課題へ真剣に対峙し、“汚染水”や複数号機を稼動させることなど新たな問題提起もしている。新しい委員を入れた上で、再任を求めている委員2人(立石委員と鈴木元衛委員)を入れればいい」と再任を強く訴え、3日に再び要望書を花角知事へ向けて提出する予定だ。

一方で立石委員は「県の方針は簡単には覆らないと考えているため、後任選出の準備を進めている。行政と自分たちの力関係を考えた時に、再任を求めるだけではなく冷静に次のことを考えていくことも必要」と明らかにした。立石委員は現在、地元の人間や大学の研究者からなる「柏崎刈羽原発活断層問題研究会」のメンバーなど、柏崎市と刈羽村周辺の地質に詳しい人物を検討しているという。

 

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