新潟県立三条高等学校(新潟県三条市)が三条高等学校創立120周年記念式典を挙行
新潟県立三条高等学校(新潟県三条市)は22日、三条高等学校創立120周年記念式典を開催した。式典には、三条高校の生徒や教職員のほか、来賓や同窓会員など総勢約800人が参列し、創立120周年を祝った。
三条高校は、1901年に新潟県立新潟中学校三条分校として設置され、翌年4月に入学式を挙行した1902年5月1日を創立記念日と定めている。1948年には学制改革により改称され、現在の新潟県立三条高等学校となった。これまでの卒業生の総数は、3万2,819人を数える。
記念式典の来賓には、新潟県教育委員会高等学校教育課の石橋弘光参事、三条市長の滝沢亮市長、燕市の鈴木力市長、加茂市の藤田明美市長、衆議院議員の菊田真紀子氏などが参列した。
三条高等学校創立120周年記念事業実行委員会長で三条高校同窓会長の野水重明氏(株式会社ツインバード代表取締役社長)は挨拶で、「三条高校は、あらゆる分野で活躍する素晴らしい人材を輩出してきた。私たちをとりまく環境は大きく変化しつづけ、将来の導きが困難な時代となっている。このような時代は、自ら考え行動できる人材が時代を切り拓いていく。在校生のみなさんには、充実した高校生活をお送りいただけるようエールをお送りしたい」と話した。
来賓祝辞で登壇した滝沢市長は、生徒に向けて自らも三条高校出身だったことや、三条高校卒業後のエピソードなどを披露した。滝沢市長は、「三条高校での3年間が私というアイデンティティの一部を構成していた。三条高校で3年間過ごすことができたこと、それだけで素晴らしいこと。在校生のみなさんも、将来振り返ってみると分かる日がいつか訪れます。今日、明日の一日一日を自分の心の声に従い、自分のために生きてください。私を含め、すべての先輩方がみなさんを応援しています」と語り、生徒たちへエールを送った。
また、生徒代表として生徒会長の堀百華さん(2年生)が登壇し、喜びの言葉を述べた。堀さんは、「現在、三条高校はワールド・ワイド・ラーニングコンソーシアム拠点校として、SDGs達成に向けたグループ討議や発表を通じ、地元と世界をつなげる力となれるよう、活発な活動を行っています。また、留学生を毎年迎える高校となりました。三条高校発、世界へ。広い世界で将来の夢に向けて、そして120年にわたって連綿と受け継がれてきた伝統を未来へつなげられるよう、これからも三条高校で学びを深めていこうと思います」と語った。
三条高校は、2021年に文部科学省WWL(ワールド・ワイド・ラーニング)コンソーシアム構築支援事業におけるカリキュラム開発拠点校に指定を受けた。また、新潟県は理数科を、2025年の設置に向けて今後準備を進めていく見通しを示している。
式典は三条高校吹奏楽部が演奏する校歌斉唱を行い閉幕した。また、式典後には記念講演会として、三条高校卒業生でユナイテッド株式会社(東京都)の早川与規代表取締役社長が登壇し、約1時間の講演を行った。
(文・撮影 中林憲司)