【妻有新聞】みどり繭(まゆ)アトピーに効果、きものブレイン(新潟県十日町市)が医療機関と共同研究、臨床参加者募る
「アトピー性皮膚炎に悩む人たちにみどり繭の効能を」―。
7年前からみどり繭(まゆ)の量産を始め、抽出した成分「フラボノイド」から健康効果をいかした化粧品を開発・販売している十日町市のきものブレイン(岡元松男社長、従業員262人)は18日、同社で東京・銀座アイグラッドクリニック(乾雅人院長)と共同で難治性アトピー治療の臨床研究を行うと発表。臨床研究参加者の募集を始めた。
岡元社長は「すでに皮膚炎に効果がある声は届いていますが、医師の研究検証を得てアトピー性皮膚炎に悩む患者さんを救っていきたい」と話し、来春には新たな保湿剤の製品化をめざす方針だ。試作する乳液は、みどり繭から抽出したアトピー性皮膚炎のかゆみの鎮静化に効果があるとされる成分を配合した2種類のボディミルク。臨床研究でより効果が望める1種類を商品化する計画。
観察研究を行う乾医師は、美容医療に取り組む経緯からきものブレインを知り、その企業理念に賛同、共同研究を進める。乾医師は「アトピー性皮膚炎に対する効果は十分見込める。このプロジェクトが地方創生のひとつのモデルになれば」と話し、今後は観察研究(記述的研究)と介入研究(比較対象試験)を進めるなど全面的に協力、医師の立場で実証効果を明確化していくとしている。
同社はみどり繭の持つ成分の健康効果について、これまで5年間に渡って広島大や東京農大など大学と共同研究を進め効果を実証し、主に化粧品として製品化している。将来はきもの総合加工との2本柱で年商20億円規模をめざしていきたいとしている。なお、アトピー性皮膚炎による乾医師への相談、臨床研究に伴う試作品使用希望者は、きものブレイングループの絹生活研究所ホームページ・問合せフォームから申込む。(電話025ー752ー7700)
【妻有新聞 2022(令和4)年10月22日号】
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