新潟県新発田市が新年度の当初予算案を発表、「こども運動広場整備事業(仮称)」予算を新規に計上
新潟県新発田市は16日、新年度の当初予算案を発表した。予算の規模は417億3,000万円(前年度対比0.4%増)だが、令和2年度に前倒した補正予算の約24.5億円を含めて実質の予算規模は441億8,000万円(同4.4%増)となった。
新発田市では持続可能な健全財政を見据えつつ、未だ収束の兆しを見せない新型コロナウイルス感染症に立ち向かい、まちづくりの柱に据えている「健康長寿」、「少子化対策」、「産業振興」、「教育の充実」の取組を進める予算編成とした。
健康長寿では、健康長寿アクティブ交流センターに健康相談・健康チェックコーナーなどを新設し、健康づくりの支援を強化する「まちなか保健室事業」(175万円)の予算を新規に計上。未受診者の受診率向上を図るため、行動心理学ナッジ理論を取り入れた受診勧奨を推進する「特定検診・特定保健指導事業」(6,050万円)を計上した。
少子化対策では、経済的理由などで結婚に踏み切れない若者世代を支援し、学生等を対象に人生設計についての講座を開催する「婚活支援事業」(1,239万円)を計上。このほか、幼児・小学生が遊ぶことができ、体を動かすことの楽しさを体感できる全天候型屋内施設を整備する「こども運動広場整備事業(仮称)」(740万円)を新規に計上した。
産業振興では、消費が低迷する物産の消費拡大を図るため、全国うまいもん横丁を核として複数会場で物産展等を開催する「しばた大物産展開催参画事業」(1,000万円)の予算を新規に計上。また、感染症対策を徹底した城下町新発田まつりの開催、花火のオンライン配信を実施する「城下町新発田まつり開催参画事業」(1,500万円)を計上した。
教育の充実では、児童・生徒1人1人が1台のタブレット端末を利用できる環境の整備、新たなデジタル教育に対する支援をする「小学校コンピュータ教育推進事業」(1億548万円)・「中学校コンピュータ教育推進事業」(7,187万円)、新発田への愛着と誇りを育み、ふるさとを愛し続けながら活躍できる人材を育成する「しばたの心継承プロジェクト事業」(2,081万円)を計上した。
その他の事業では、会議記録等を作成するAIシステム、紙媒体をデータ化するAI−OCRの導入を行う「業務改善効率化推進事業」(181万円)、自治会などと連携して地域課題を解決するため、集落支援員を配置する「集落支援員設置事業」(534万円)の予算を新規に計上した。
また、新発田市では持続可能な公共交通の実現を目指している。松浦地区でのデマンド乗合タクシーの実証運行結果から見出した運行手法である、バス運行とデマンド運行の良さを活かした新発田版デマンド方式「ハイブリッド運行」の導入を進めていく。この運行には小型ワゴン車両を使用し、定路線型(バス運行型)をベースに運行する。予約がなくても利用の多い特定の停留所を結ぶ「基本ルート」を運行し、基本ルート以外の停留所は予約に応じて迂回して運行する。