有沢製作所(新潟県上越市)がエネルギー費高騰などで営業利益減、通期業績予想を下方修正
株式会社有沢製作所(新潟県上越市)は4日、2023年3月期第2四半期決算(連結)および、通期連結業績予想の修正を発表した。
売上高は229億9,401万3,000円(前年同期比5.7%増)、営業利益は18億6,181万8,000円(同△9.1%減)、経常利益は24億884万5,000円(同5.3%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は25億6,352万4,000円(同46.8%増)だった。
電子材料の売上が堅調に推移し、産業用構造材料およびディスプレイ材料の売上が増加したことから、売上高は前年同期比5.7%増加した一方、営業利益はエネルギー費や原材料価格の高騰を受け、前年同期比9.1%に留まりまった。
各セグメント別の業績は次の通り。
電子材料
フレキシブルプリント配線板材料の販売が堅調に推移したことなどにより、売上高は153億8,400万円(前年同期比0.3%増)、セグメント利益はエネルギー費や原材料価格の高騰の影響を受けて13億6,000万円(同26.0%減)となった。
産業用構造材料
水処理用FRP製圧力容器の販売が増加したことなどにより、売上高は40億1,000万円(前年同期比19.1%増)、セグメント利益は5億9,500万円(同64.3%増)となった。
電気絕縁材料
インフラ関連向けの販売が堅調に推移したことなどにより、売上高は12億5,400万円(前年同期比0.8%増)、セグメント利益は5,200万円(同62.0%減)となった。
ディスプレイ材料
3D関連材料およびカラーリンク・ジャパン株式会社(新潟県上越市)での偏光利用部材の販売が増加したことなどにより、売上高は21億8,100万円(前年同期比38.8%増)、セグメント利益は5億7,400万円(同56.9%増)となった。
その他
売上高は1億6,200万円(前年同期比25.5%減)となった。
通期連結業績予想は下方修正
また、2023年3月期の通期連結業績予想を下方修正した。
通期(2022年4月1日から2023年3月31日)の連結業績予想の売上高は、前回発表予想から34億円減の450億円、営業利益は前回発表予想から8億円減の26億円、経常利益は前回発表予想から5億円減の35億円、親会社株主に帰属する当期純利益は前回発表予想から2億円減の3億2,000万円とした。
通期連結業績予想については、第3四半期以降、中国でのゼロコロナ政策による経済活動の停滞などにより、電子材料の売上高が減少すると見込んでいる。営業利益は売上高の減少およびエネルギー費などの高騰により前回発表予想を下回る見込み。経常利益および親会社に帰属する当期純利益は、円安による為替差益などにより営業外収益が増加するものの、営業利益の減少により、前回発表予想を下回ると見込んだ。
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