彌彦神社(新潟県弥彦村)で今年も「菊まつり」が開催

3万本もの小菊を使って全国の名勝を表現する「大風景花壇」、今年は岐阜県の白川郷

彌彦神社(新潟県弥彦村)で1日から、全国最大規模の菊花の展覧会「弥彦菊まつり」が開催され、県内外の愛好家が育てた菊約3,000鉢が境内を彩った。展示は24日まで。

「弥彦菊まつり」は今年で62回目を数え、紅葉の名所として知られる弥彦公園の「もみじ谷」と合わせ、秋の県内を代表する催しとなっている。今年も、迫力ある大菊から、育てるのに1年半ほどかかるという盆栽まで、さまざまな種類の菊が並び参拝客の目を楽しませる。3日の午前も、平日で小雨が降る中にもかかわらず、菊を眺める参拝客や、県外からと思われる団体観光客が境内に連なっていた。

また、例年注目されているのが3万本もの小菊を使って全国の名勝を表現する「大風景花壇」である。今年は、岐阜県の白川郷が色とりどりの菊花で形作られ、多くの人が立ち止まってその隅々まで目を凝らしていた。

なお、現地で案内をしていた新潟県菊花連盟の会員によると、今年は天候の影響もあり、菊の開花が遅くなっている。そのため、10日以降にも参道の菊の展示が追加される予定であるという。

参道を彩る菊

参道の様子

彌彦神社の神秘と美しい花々に囲まれた伝統ある催しだが、その一方で菊栽培の担い手は減りつづけている。「今時は育てる場所も時間も無くて、なかなか始める人もいない。高齢化も進んで、つづけるのも大変。やる人が減ったから、苗を売ってるところも少なくなってね……」と県菊花連盟の会員たちは語る。

感染症禍の「お家時間」で一時ガーデニングが注目を浴びたが、やはり品評会に出品できるような大菊などはなかなか難易度が高い。また、一朝一夕では花のつかない盆栽となると、さらに手を出す人が少ないようだ。

その大変さを知っているだけに、「なかなか人に勧めづらい」と苦笑混じりで会員は語った。しかしその確かな技術や育成の苦労話は面白い。菊の育成に興味を持ったなら、話しを伺ってみるのもいかがだろうか。

大菊特別賞

菊の盆栽

彌彦神社

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