新潟県三条市が西洋梨「ル レクチエ」を首都圏でPR、パティシエ・捧雄介氏とのコラボで限定スイーツ提供
新潟県三条市の滝沢亮市長は8日に定例記者会見を開き、市の特産品である西洋梨「ル レクチエ」販売解禁に合わせた、首都圏でのプロモーションを行うと発表した。三条市出身のパティシエ、捧雄介氏とのコラボで、「ル レクチエ」を使用したスイーツを期間限定で販売。販売場所は、捧氏の「Patisserie Yu Sasage」(東京都世田谷区)と小田急百貨店新宿店。提供開始は23日から。
西洋梨「ル レクチエ」はフランス原産で、新潟市南区、加茂市、そして三条市などでの栽培が盛んである。濃厚な口当たりと甘さが特徴で、県内では秋冬の味覚として知られるものの、その希少性から県外での知名度は低く、同じく西洋梨の「ラ・フランス」の陰に隠れがちである。
また、三条市では「ル レクチエ」の国内シェア約11%を占めるほか、下田地域の米など特産の農作物は豊富だが、県内・全国ともに「金物の街」としてのイメージが先行し、農作物の知名度が比較的弱い点は否めない。
こうした状況もあり、今回「ル レクチエ」の販売を後押しする。限定メニューを提供するのは三条市出身の有名パティシエである捧氏。「ル レクチエ」を活用したシュークリームやミルフィーユ、梨の姿をそのまま使った「丸ごとタルト」など6種を「Patisserie Yu Sasage」と小田急百貨店新宿店で販売する。また、一部はオンラインでの販売も予定しているという。
滝沢市長は「全国的な課題と一緒で、後継者の問題がこの土地の園芸や農作物にもある。そのような中でも、三条の果物がふるさと納税などで評価されているのは間違いない。しかしアピールという点ではまだまだ。行政がもっと(農家など事業者を)お手伝いすれば、首都圏を中心に全国へ発信できると思い、今年からこうした取り組みを始めた」と話す。
三条市は今後も、首都圏のパティシエを対象とした市内農園ツアーなどの実施を検討しており、農産物の販売と知名度拡大に努めていくという。
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