新潟を舞台に全国の市場を結ぶ食の見本市「第14回 食の国際総合見本市 フードメッセ in にいがた2022」が朱鷺メッセで開催
フードメッセ in にいがた運営会議と新潟市は9日、 朱鷺メッセ(新潟市中央区)の新潟コンベンションセンター「展示ホール」で、新潟を舞台に全国の市場を結ぶ食の見本市「第14回 食の国際総合見本市 フードメッセ in にいがた2022」を開催した。
この催しは、「『より良い食を求めて』~伝統から最新トレンドまで、新たな価値創造を~」をテーマに403団体の事業者が9日から11日までの3日間に渡り魅力溢れる商品を展開する。
食品・食材、機器・器具、容器・包装、情報・サービスなど、「食に関するあらゆるもの」が新潟に集結した。初日である9日は多くの関係者や事業者が集まり、会場のいたるところで商談が行われていた。
フードメッセにブースを出展していた「ルマンド」や「バームロール」などの人気菓子で有名な株式会社ブルボン(新潟県柏崎市)では、業務用菓子の展示がされた。スーパーなどの店頭販売のイメージが強いブルボンだが、約13年前から業務用菓子の販売事業に取り組んでいるという。
展示された商品の中で1番人気の商品を聞くと、「チュエル」という焼き菓子。大手の回転寿司のチェーン店などで提供されているパフェ類のトッピングとしてよく使われている。
ほかにも「バタークッキー」や「ココアビスケット」など、飲食店の主にデザートのトッピングとして使用されているという。ブルボンはビスケットの国内シェアナンバーワンをほこるなど、確かな実力を有する企業であるため、業務用の品質にも自信があるのだという。ブルボンの業務用菓子は、特にデザート類を扱うチェーン店で大変好評らしく、採用されるケースが多いのだという。
一方、食材の冷凍を9年に渡り研究し、冷凍した食材の品質低下を防ぐ「特殊冷凍」という技術を有するデイブレイク株式会社(東京都)は、特殊冷凍機「アートロックフリーザー」を展示していた。
「アートロックフリーザー」は、特殊冷凍のできる冷凍機。具体的には、解凍しても冷凍前と同じ味や鮮度、品質を再現できる特殊冷凍と呼ぶのだという。
特徴的な技術として、「マイクロウインドシステム」という技術を導入している。この技術は、従来の急速冷凍技術では「強い冷気を1つの方向から当てる」というのが主流だったのだが、局所的に冷やされることによる品質へのマイナスの影響などのリスクがあった。そこで、熱工学の観点から構造設計を一新し、微細な乱気流を発生させる特殊機構により、食品から熱を奪う効率を最大限に高めながら、食品へのダメージを最小限に抑えることが可能となった。結果、乾燥・酸化・変色などの品質劣化を防ぐ、特殊冷凍を可能にしたのだという。
今回のフードメッセで新潟に初進出を果たしたデイブレイクの下村諒取締役に進出の話を聞くと、「我々は産地のユーザーに導入してもらえることが多い。沖縄から北海道まで色々なところで採用してもらっている。しかし、北陸のユーザーさんとの接点があまりなかった。新潟は美味しいものがたくさんある。魚も、農産物も美味しいので役に立てると思って、出店させてもらった」と話した。
続けて、出展した感触を聞くと、「今のところ、役所の人や飲食店の人、生産者の人から色々と相談をいただいている」と好感触を語った。