横田早紀江さん「日朝会談の実現を」、「忘れるな拉致県民集会」(新潟県、新潟市など主催)が新潟市で開催
北朝鮮による拉致問題に関する集会「忘れるな拉致県民集会」(新潟県、新潟市など主催)が12日、新潟市の新潟市民芸術文化会館コンサートホールで開催された。当日は一般市民のほか、新潟県選出の国会議員、新潟県議、新潟市議などの来賓も含め、約650人が会場に駆け付けた。
今年は小泉政権時の日朝首脳会談と拉致被害者5人の帰国から20年、横田めぐみさんが北朝鮮拉致されてから今月15日で45年という節目となる。この日は、めぐみさんの弟で双子の横田拓也さん(拉致被害者家族会代表)と横田哲也さんが初めてそろって新潟県内の会場に顔を揃え、それぞれスピーチを行った。
横田拓也さんは「今日の空は新潟のこの時期ではないくらいの素晴らしい青空だが、姉も見ているのではないかと思う。昨日の新潟のまん丸の月は、姉や多くの拉致被害者が見て、日本に帰ることを願っているのではないかと思った。北朝鮮のミサイルは1発で1億円から4億円かかると言われており、今年に入って50発くらい打ち上げている。核問題と拉致問題は表裏一体であることを私たちは忘れてはいけないと思う」と話した。
また、めぐみさんの母、横田早紀江さんはビデオメッセージのあと、オンラインで会場と繋がり、司会者からの質疑応答が行われた。
横田早紀江さんは「人生が不可思議で、ドラマの中にいるような感じだ。苦しさと悔しさで、どうして解決しないんだろうという思いだ。日朝会談を実現してもらいたい」と語った。
また、新潟県の花角英世知事は挨拶で、「残念ながらこの20年間、進展はない。政府には全力で取り組んでもらいたい。多くの皆さんが関心を持ち続け、声を上げ続けることが重要だ。政府は信じてくれとはおっしゃるけれども、何をしているのかという情報を少しでも教えてもらいたい」と話した。
一方、東京国際大学特命教授の伊豆見元(はじめ)氏は「拉致問題をどう動かすか」と題して講演し、「拉致問題の解決には、日本と北朝鮮との国交樹立しかない」などと語った。